花粉の飛散がピークだった2019年3月5日、東海地方で撮影された「太陽の写真」。虹色の環がきれいに見えますが、実は花粉症の方にとっては、“おぞましい光景”なんです。

東北730% 北海道420% 花粉が去年より大量? 飛散ピー...の画像はこちら >>

上空に花粉が大量に飛散すると、太陽の光が回折し、このように幾重にも虹色の環「花粉光環」が現れることがあります。

春にはSNSなどで見かけますが、ことしもこの写真が出回る時期が、まもなく到来します。

東北730% 北海道420% 花粉が去年より大量? 飛散ピークに現れる“おぞましい虹”の正体
ことし2月10日撮影 滋賀・米原市

ことし2月10日のスギの雄花は、やや黄色くなっていました。

これは、花粉の“飛散直前”と見られます。この一粒の中には、約40万個もの花粉が入っていると言われていて、気温が上がれば、ウロコのようになっている粒の隙間から、直径30~40マイクロメートル(1マイクロメートルは0.001ミリメートル)という、小さな花粉が一気に飛散し、風に乗って数十キロから数百キロと遠くまで飛ぶといわれています。

では、今シーズンの花粉の飛散量は多いのでしょうか?

花粉の飛散量 去年比「400%」「700%」超のところも…

各気象会社の予想は、北日本から東日本を中心に、いつもの年より多くなるという情報を出しています。

<各気象会社の花粉(スギ・ヒノキ・北海道はシラカバ)の飛散予想>
○ウェザーニュース
    (去年比)  (平年比)
北海道  297%  148%    
東北北部 368%  149%
東北南部 126%  121%
関東・山梨123%  120%(※山梨は前年比245%)
北陸・長野197%  152%
東海   130%  132%
近畿   118%  138%
中国・四国 89%  115%
九州    65%  119%
(2026年1月14日プレスリリースより ※平年は2016年~2025年の平均)  

○日本気象協会
    (去年比)  (例年比)
北海道  420%  250%    
東北   730%  200%
関東・甲信170%  140%
北陸   270%  160%
東海   150%  140%
近畿    80%  100%
中国    60%  100%
四国   110%   90%
九州    60%  100%
(2025年12月2日プレスリリースより ※2016年~2025年の平均)

これは、去年の12月やことし1月中旬など、少し前に出された情報ですが、そもそも花粉は、なぜこんなに早期から予測できるのでしょうか?

花粉を飛ばす「雄花」は、前年夏に成長

実は、今年の春に花粉を飛ばす”雄花”は、既に完成しています。

つまり、今後の春の天候で花粉が増えたり減ったりするのではなく、去年の夏に、花粉を飛ばす雄花は生成されていて、今、成長は休眠状態。暖かくなったときに、雄花に隙間ができて、中の花粉を飛ばすのです。

東北730% 北海道420% 花粉が去年より大量? 飛散ピークに現れる“おぞましい虹”の正体
(左:かたく閉じた雄花 右:隙間ができて中の花粉が出ている雄花)

なので、生成されている雄花の数を調査すれば、どれくらい飛散するのか?大まかなシーズン中の量の予測が立てられるのです。

「雄花」どんな条件で多くなるの?

<雄花が多く生成される3条件(前年の夏)>
①夏の気温が高い ②日照時間が多い ③降水量が少ない

その夏の天候と環境省がまとめている雄花調査を考慮に入れて、ウェザーニュースでは、アプリのユーザーから写真を送ってもらって計算。日本気象協会では、花粉の担当者が現地へ足を運んで計算したりして、各社で独自の予測を出すのです。

その上で、雨上がりの翌日や、晴れて乾燥した日、風が強い日はなどは、特に多くの花粉が飛散するため、今シーズンの傾向やピークの時期なども考慮に入れて、毎日の花粉飛散予測に役立てているというわけです。

全国の週間予報 週末は最高気温15℃超も

まだ多く飛散しているところは、全国的に見てもありません。

ただ、花粉は、お正月ごろからちらほら飛び始めていると言われているため、すでに症状が出始めている方も多いそうです。

そして、週間予報を見ると特にこの週末には晴れて、最高気温が15℃を超えるような春本番の暖かさになるところもでてきて、一気に飛散が増えるとみられます。

東北730% 北海道420% 花粉が去年より大量? 飛散ピークに現れる“おぞましい虹”の正体
CBC

東北730% 北海道420% 花粉が去年より大量? 飛散ピークに現れる“おぞましい虹”の正体
CBC

マスクは顔にフィットしたものを使ったり、花粉症の薬は症状が出る前から飲むとよいと言われます。今、花粉は待ったなしの状態。早めに対策をしておくとよさそうです。

編集部おすすめ