面接時に確認したい「評価項目」や「評価基準」などを可視化したチェックシートである、「面接評価シート」。「面接評価シートはどのように作成するのか」「作成時には、どのようなことを意識するとよいのか」など、知りたい採用担当者も多いでしょう。
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面接評価シートとは?
面接評価シートとは、面接時に確認が必要な「評価項目」や「評価基準」を一覧化したチェックシートのこと。面接官は、面接評価シートに基づいて応募者に質問し、合否を決めます。このことから、面接評価シートは「自社にとって必要な人材か」を見極める際の重要な物差しと言えるでしょう。
面接評価シートを作成する目的は?
面接時に活用される面接評価シートですが、作成する目的は大きく3つあります。
面接評価シートを作成する目的
●公平な採用活動の担保
●採用活動の効率化
●入社後の定着率向上
1つ目の目的は、「公平な採用活動の担保」です。面接評価シートがあれば、採用担当者の他に現場の社員が面接に参加する場合でも、面接官による評価のばらつきを避けられます。
また面接評価シートには評価項目や評価基準が明記されているため、「採用活動の効率化」にも効果的とされています。必要以上に時間をかけることなく、効率的に面接を行えるようになるでしょう。
この他、評価項目に「経歴」「スキル」以外の「価値観」や「コンピテンシー」といった項目を盛り込んだ場合は、採用後のミスマッチを減らす効果も期待できます。その結果、「入社後の定着率向上」につながっていくでしょう。
面接評価シートのつくり方について
「公平な採用活動の担保」や「採用活動の効率化」などを目的とする面接評価シートですが、実際、どのように作成したらよいのでしょうか。面接評価シートのつくり方をご紹介します。

採用基準(求める人物像)を作成する
最初に、採用基準(求める人物像)を作成します。まずは、「全体・職種ごとの有効求人倍率」や「競合企業の求人情報」を確認することから始めましょう。
詳細については、こちらの記事をご確認ください。
(参考:厚生労働省「採用基準はどう決める?手順や基準にすべき項目とは?テンプレートや例を交えて詳しく解説」)
なお、採用基準を作成する際に活用したい「採用要件見直しシート」や「ターゲット・ペルソナ設定実践シート」はこちらからダウンロードできます。
ダウンロードはこちらから
『自社で活躍している人材はどんな人?採用要件見直しシート』
『採用決定力が向上 ターゲット・ペルソナ設定実践シート』
採用基準(求める人物像)を定量化・具体化する
次に、誰もが採用基準をイメージできるよう、採用基準を定量化・具体化します。その際、関係者間で具体的な定義について擦り合わせることが重要です。
採用基準の定量化・具体化の例をご紹介します。
採用基準(求める人物像)ごとの評価基準を定める
採用基準を定量化・具体化したら、「応募者が採用基準を満たす人材であるか」を面接官が面接時に評価できるよう、採用基準ごとの評価基準を定めます。採用基準ごとに、「3段階評価」または「5段階評価」とするとよいでしょう。
採用基準ごとの評価基準の例をご紹介します。
面接評価シート作成のコツ・ポイント
面接評価シートの基本的なつくり方は先ほどご紹介した通りですが、作成時にはその他にも押さえておきたいポイントがあります。面接評価シートを作成する際のコツ・ポイントをご紹介します。
採用基準を設け過ぎない
企業によっても異なりますが、採用面接の時間は「30~60分」程度が一般的です。採用基準をあまりにも多く設けてしまうと、「面接時間内に全て聞ききれない」「面接時間を延長しなければならなくなる」といったように、面接官・応募者双方にとって負担となる可能性があります。そうしたことを避けるため、自社にとって本当に必要な採用基準を厳選しましょう。
関係者間で細かな擦り合わせを行う
人事部の他、経営陣や現場の社員が面接に参加するケースも少なくありません。多くの社員に協力してもらう場合には、応募者を同じ目線で評価できるよう、評価基準の目線合わせを細やかに行うことが重要です。関係者間で十分な擦り合わせができれば、面接の際に円滑に評価を決められるようになるでしょう。
面接評価シートのサンプルをダウンロード
面接評価シートのつくり方や作成時のコツについて見てきましたが、面接評価シートを一から作成しようとすると、工数がかかります。作成にかかる工数をなるべく減らせるよう、テンプレートを活用するとよいでしょう。
ds JOURNALでは、新卒・中途関係なくご活用いただけるサンプルをご用意しました。
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なお、評価項目については、コンピテンシー項目一覧をもとに柔軟に調整いただくことをおすすめします。
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まとめ
面接評価シートを作成・活用することで、「公平な採用活動の担保」や「採用活動の効率化」などが期待できます。作成する際には、まず、採用基準を定めることから始めることが重要です。「採用基準を設け過ぎない」「関係者間で細かな擦り合わせを行う」というポイントを押さえた上で面接評価シートを作成し、面接時に活用していきましょう。
(制作協力/株式会社はたらクリエイト、編集/ds JOURNAL編集部)