工業炉燃焼装置関連事業のNFKホールディングスは、事業ポートフォリオの多様化を目的に、持ち分法適用関連会社で半導体・電子部品の開発・製造を手がけるキャストリコを子会社化する。今後成長性が見込める半導体関連事業を拡大し、強固な経営基盤の構築につなげる。
また、キャストリコはこれまで東証グロース市場への上場を目指していたが、上場基準を満たせないことなどから申請を見送ることを決めた。筆頭株主のNFKはキャストリコを連結子会社化して経営面や資金面についての積極的な支援をした方が、企業価値の増大につながると判断した。子会社化後もキャストリコのTOKYO PRO Marketへの上場は維持する。
子会社化はTOB(株式公開買い付け)を通じて行うが、対価は現金ではなく、キャストリコの株式1株につき、NFKの9.34株(91円相当)を割り当て交付する形となる。
NFKは現在、キャストリコの株式29.26%を保有している。買付予定数は所有割合21.90%にあたる50万2500株、下限は同20.74%にあたる45万7200株とし、最終的な保有比率が50.01%となるように設定した。買付代金は約4億2700万円に相当する。
買付期間は2025年6月23日から8月4日までの30営業日。決済の開始日は8月20日。公開買付代理人はフィリップ証券。キャストリコはTOBに賛同しているが、応募については株主の判断に委ねることを決めた。