『猫のシャンプー』で絶対にやってはいけない4つのこと 起こり得るトラブルも解説
シャワーをされる猫

猫のシャンプーで絶対NGなこと4つ

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猫も飼い主も、慣れていないとなかなか難しいお世話のひとつがシャンプーです。最初は動画などを見てやり方のイメージトレーニングをする人もいるかもしれませんが、まずは絶対に避けるべきポイントを押さえておきましょう。

1.人間用のシャンプーを使う

猫の皮膚は人間より薄く、とてもデリケートです。ボディソープなどでよく見る「肌にやさしい弱酸性」という表現は、人間の皮膚のpH4.8に合わせたもので、実際の猫の皮膚はpH6.4で、もう少し中性寄りです。

そのため、人間用シャンプーは猫の皮膚には刺激が強く、かゆみや乾燥・フケ・皮膚炎などのトラブルを引き起こすおそれがあります。

猫用のシャンプーが手元になく、どうしても今すぐ洗う必要がある場合には、ふき取り用のシャンプーやシャンプータオルで汚れた部分だけを拭き取るなど、無理のない方法を検討しましょう。

2.お湯の温度が熱すぎる/冷たすぎる

猫への負担や洗浄効率を考えると、シャンプーするときのお湯の温度はとても大切です。熱すぎたり、冷たすぎたりするのも、やけどや冷えの原因となります。

適温は、手で触って「少しぬるいかな?」と感じるくらいの約38~40℃が理想です。

ただし、季節によっては数値で示される温度では、快適ではないかもしれません。そのため、洗面器やボウルにお湯を張って、まずは自分の手で温度をしっかり確認してから使うのがおすすめです。

「自分が顔を洗えるくらいの温度」と思っていただけると、失敗しにくいですよ。ただし、シャワーなどは水圧や音にびっくりしてしまう場合もあるため、ボウルなどにお湯を張って少しずつ慣らすようにしましょう。

3.暴れる猫を無理に洗おうとする

最初はおとなしくしていた猫が途中から暴れ出すと、ついつい「早く終わらせなきゃ」と思ってしまうかもしれません。でも無理に押さえつけてまで洗おうとするのは、絶対にNGです。

身体を拘束して不自由にすると、猫に恐怖や不信感が残るので、次からはもっと嫌がるようになりますし、逃げようとした猫が転倒して足を痛めたり、飼い主さんも引っかかれたりする危険があります。そもそも、暴れる猫が相手では、しっかり洗うこともできないでしょう。

もし、猫が暴れ出したら、洗うのはいったん中止して落ち着かせましょう。

タオルで包んで、汚れたところを拭くだけでも、十分なことがあります。

4.高温のドライヤーを至近距離で当てる

シャンプー後はできるだけ早く乾かしてあげたいと思いますが、ドライヤーを高温にして至近距離で乾かすのは絶対にやめてください。

猫の皮膚は人間よりも薄く、とてもデリケートです。ドライヤーを高温設定にしたまま近くで風を当てると、思わぬやけどを起こす可能性があります。人間は大丈夫でも、猫には熱すぎることが多いのです。

ドライヤーを使うときは、風を20~30cmほど離し、タオルを当てて風が直接当たらないよう工夫しましょう。

ドライヤーをどうしても怖がるなら、タオルドライを念入りに行い、自然乾燥に近い方法をとるのも良いでしょう。

安全にシャンプーするためのポイント

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ブラッシングされる猫

猫を安全にシャンプーするには、あらかじめいくつかの準備をしておくことが大切です。

まず、シャンプーの前にはブラッシングをしておきます。事前に毛のもつれや抜け毛を取り除いておくことで、毛の絡まりを防いで、乾かす時間も短縮できます。

また、猫が驚いて暴れたときのことを考え、前日までに爪切りを済ませておくと安心です。

いざシャンプーをする際には、可能であれば二人以上で行うと猫への負担も減り安心です。一人が猫を保定して、もう一人が洗う・すすぐ・拭くなどの作業を担当すると、スムーズに行えます。

ただし、猫がどうしても嫌がる場合、状況によっては無理やり全身を洗おうとしなくてもいいかもしれません。

気になる部分だけをぬるま湯で拭き取る「部分洗い」や、「水のいらないシャンプー」やウェットシートのみを使用するのも選択肢のひとつです。

まとめ

『猫のシャンプー』で絶対にやってはいけない4つのこと 起こり得るトラブルも解説
風呂あがりな猫

自分で毛づくろいができる猫は、基本的にシャンプーは必要なときだけで問題ありません。おそらく「洗わなきゃ」と思う原因は、ノミ・ダニの除去、排泄物や汚れがついたとき、皮膚治療などがあるでしょう。

ノミやダニの除去は全身洗うのが望ましいのですが、もし部分的な汚れであれば部分洗いでも十分なこともあります。

とくに老猫やセルフグルーミングができない猫の場合は、シャンプー自体が難しいこともあるため、猫の状態をよく見極めて判断することが大切です。

もし、自宅でのシャンプーに不安がある場合は、無理せずプロの手を借りることも検討しましょう。持病のある猫の場合は、事前に獣医師に相談することも大切です。

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