ドゥニ・ヴィルヌーヴが圧倒的世界感を創り上げた会心の一作『デューン 砂の惑星PART2』
イラストレーション:高松啓二

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【水先案内人 高松啓二のおススメ】



『デューン 砂の惑星』のパート2。

前作では壮大な世界の設定解説がメインだったが、今作では砂漠の民フレメンのゲリラ戦、サンドワームのライド、決闘など見せ場もたっぷりでぐいぐいと引き込まれる。



それでも圧倒されるのはデューンの世界観である。特にサンドワームは巨大なミミズみたいで異様な迫力があり、本作のキービジュアルにもなっている。虫寄せの振動機や虫に気づかれないための独特の砂歩きなど細かい設定にいちいち納得させられる。また古風な王家の争いの中、宮﨑駿アニメでおなじみの羽ばたき型航空機オーニソプターが登場したりし、中世と未来が入り交じった叙事詩を造り上げている。



そんな壮大な世界観にも負けてないのがドゥニ・ヴィルヌーヴの作家性である。

主演のティモシー・シャラメをはじめ、役者も美術に飲み込まれていないのは監督の演出の賜物であろう。母親役のレベッカ・ファーガソンも顔に呪文書かれても少しも美貌が損なわれないしね。パート3に期待!



<作品情報>
『デューン 砂の惑星PART2』



3月15日(金) 公開



公式サイト:
https://wwws.warnerbros.co.jp/dune-movie/



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