
9月27日(金) に公開される映画『サウンド・オブ・フリーダム』より、アレハンドロ・モンテベルデ監督が語る制作秘話が到着した。
児童誘拐、人身売買、性的虐待といった国際的性犯罪の数々。
誰もが目を背けたくなる児童への性犯罪に真っ向から向き合い、警鐘を鳴らす本作。アイディアは監督を務めたモンテベルデの熱い想いから始まった。メキシコ出身のモンテベルデ監督は、短編作品から映画制作のキャリアをスタート。日本でも公開された『リトル・ボーイ 小さなボクと戦争』などを手がけ、現在はアメリカに帰化、拠点を移して活動している。さらに、映画制作の傍ら、2010年から故郷メキシコの恵まれない子供たちに教育と支援を提供する非営利団体を設立するなど、慈善活動にも携わっている。
映画の成り立ちについて、モンテベルデ監督は「この映画は間違いなく使命でした。ある晩テレビを見ていると、児童の性的搾取と児童人身売買に関わるニュースが流れてきて、それを目にした私は眠れない夜を過ごしました。朝になって妻に「このことをテーマにした映画を作る」と宣言し、2カ月かけて脚本を執筆しました。

映画の基になった人物については「脚本を読んだプロデューサーから『ティム・バラードという元国土安全保障特別捜査官だった人物を知っているか』と聞かれました。知らなかった私は即座に彼を調べ、連絡して会いに行き、実際の捜査の話を聞きました。そして彼の話を参考に少しずつ脚本を推敲したのです。結果、この映画は数年前に起きた救出劇をモデルにフィクションとして描かれています」と明かしている。
そして、本作の北米公開については込み入った事情があった。2018年に撮影された本作は、当初2020年の公開を予定していたものの一度白紙に。そこから3年の時を経て2023年にようやく公開されたという経緯がある。これについてモンテベルデ監督は「何が起きたか簡単に説明するならば、この映画はフォックス・インターナショナルに所属していたのですが、ディズニーとの合併が起こった時、中でも小さな作品として扱われていたこの映画は迷子になってしまったようです。そして新型コロナウィルスのパンデミックが起きた。当然、パンデミックの後に人々が観たいと思う映画はテーマが重くなく、ハッピーな気分になれる映画です。重厚なテーマを扱った本作はきっとそこで弾かれてしまったのかもしれません。
加えて「しかし振り返ってみると、現在だからこそ人々はこのテーマをより身近に感じていると思う。もし公開のタイミングがもっと早かったら、あるいはもっと遅かったら、このような興行的な成功は得られなかったかもしれないですよね」と独自の考えを明かしている。モンテベルデ監督は「実際に子供の人身売買は世界中で起きています。それが動機でありすべての始まりでした。アメリカで起こった素晴らしい勢いをさらに発展させ、この力強いメッセージを世界中で分かち合いたいと願っています」とメッセージを贈っている。
なお、本作ではより多くの人々に映画を届けるために、ペイ・イット・フォワードキャンペーンを実施中。映画の趣旨やメッセージに共感した人が寄付をすることにより、誰もが無料でこの映画を鑑賞することが出来るという取り組みだ。これまで映画が公開された全世界56カ国で実施され、3060万枚以上のチケットが販売されている。日本では、この取り組みが9月6日からスタートしている。
キャンペーン特設サイト: https://hark3.com/freedom/payitforward.html
<作品情報>
『サウンド・オブ・フリーダム』
9月27日(金) 公開
公式サイト:
https://www.hark3.com/freedom/
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