Lienelが3度目のツアーで見せためざましい成長「これからもLienelでいてよかったなと思いたい」
『Lienel 3rd Live Tour 2025「Lienel a go-go!」』 (撮影/米山三郎)

6人組メインボーカル&ダンスグループLienelが5月10日(土)にZepp Nambaにて『Lienel 3rd Live Tour 2025「Lienel a go-go!」』の最終公演を行った。全公演SOLD OUT、大盛況のうちに幕を下ろしたツアー。

また、デビューから3年目を迎え、さらにパワーアップしたLienelが「今」を届けた。本記事では5月6日(火)にZepp Hanedaにて行われた2部公演の模様をレポートする。



グループとメンバーの個性があふれるライブに釘付け!

Lienelが3度目のツアーで見せためざましい成長「これからもLienelでいてよかったなと思いたい」

開演時刻。6人のシルエットが光の中で浮かび上がると、空気がわずかに高揚する。
オープニングを飾る楽曲は『UNKNOWN GROOVE』。金髪をきらめかせ、まずは森田璃空がセンターに踊り出ると、大きな歓声が上がる。幕開けにふさわしい、6人の力強い気合の入ったパフォーマンスで魅了していく。



芳賀柊斗が客席のLien(Lienelのファンネーム)に向かって「楽しむ準備できていますか!」と声をかけると、大きなレスポンスが。その様子に満足げに頷き、自己紹介曲『We are Lienel !!!!!!』へ。メンバーそれぞれの特徴を交えた歌詞を聞いていると、改めて個性の豊かさが感じられる。Lienもメンバーの名前をコールし、会場全体でライブを盛り上げ、一体感が増す。



ライティングがポップなものからピンクと青の激しいものに変化し、続いては『恋は罪ですか?』。ユーモアさがありながらも、随所にかっこよさも散りばめられており、ある種のLienelらしさが感じられる。

そこから、どことなく90年代の風を感じる『恋のFIRE!FIRE!!FIRE!!!』になだれこむ。客席もペンライトを揺らし、ノリノリだ。
冒頭4曲だけでもさまざまなカラーを見せたLienelだが、どんなグループなのか、ということをとても端的に提示してくれているかのようだ。



Lienelが3度目のツアーで見せためざましい成長「これからもLienelでいてよかったなと思いたい」

コール&レスポンスを交えて改めて自己紹介したあと、芳賀が「いろんな景色を見ていきましょう」と言い、武田創世のソロで始まる『花鳥風月』を。メンバーは桜色の和傘を持ち、ステップを踏む。青春を感じさせるような歌詞の中で舞う和傘は、あっという間に散っていく桜のようだし、恋に移ろう心のようでもある。スクリーンには桜の映像。ここは「四季」で魅せていくようだ。となると、次は夏。



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ジャケットを脱ぎ、黒のシャツに白のボトムスといういで立ちになり、高桑真之が「熱くなろうぜ!」と呼びかけ、『ギラサマ』へ。前の楽曲から雰囲気がガラリと変わったのが分かる。



ヘッドマイクを使用することで、ひとつひとつのパフォーマンスがダイナミックなものに。

Zeppのステージを大きく使っていく。余談だが、それぞれの個性に合わせてアレンジが異なる黒シャツのデザインがとても似合っていて、憎い。



テンションをググッとあげていったところで、今度は大人の雰囲気を感じさせる『kimito』。ここまで、激しいダンスが際立っていたが、この楽曲の前半では椅子に腰掛け、しっとりと歌いあげていく。その中で目を惹くのがそれぞれの優れた表情管理だ。カメラに抜かれていないときにも、しっかりと情緒を表現していく。大人っぽさで惹きつけたかと思えば、終盤では6人がぎゅっと集まって歌う部分も。どの楽曲もそうだが、一曲の中で見せるLienelの魅力がなんと幅広いことだろう。



そして森田と近藤駿太のキュートな笑顔で始まったのは『セカイイチ』。冬のイルミネーションのきらめきが感じられるような弾むメロディが印象的な、Lienelのウィンターソングだ。くるくるとメンバーの表情が変わっていくので、一瞬たりともステージから目が離せない。



Lienelが昭和のアイドルに!なつかしくて新鮮な世界観にくぎ付け!

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ここで、映像を挟み、またステージの様子は変化する。
メンバーカラーのスパンコールのギラギラな衣装に身を包んだLienelが登場すると、一気にステージ上は華やかに。



昭和のアイドルを連想させる衣装だが、しっかりと着こなしているのはさすが。「Lienelの歌謡ショーのスタートやで!」と森田がコールし、『妄想劇場』からスタート。突然の歌謡ショーのスタートに面食らってしまうが、メンバーが楽しそうに歌い上げ、軽やかにステップを踏むものだから、気がつけばその世界観に引きずり込まれている。
それにしても昭和の雰囲気が全面に出つつも、令和も感じさせてくれるので、新しいエンタメを見せてもらっているようだ。



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歌謡ショーのために作られたのではないかと思うほどぴったりな『じれったいKISS』を歌い終えると、頭につけていた羽とバンダナを取り、上からおりてきた黒のハットにチェンジ。スタンドマイクで歌いあげるのは『ジュリアの口づけ』だ。寝かされているスタンドマイクを足で立ち上がらせる、という演出なのだが、ここで芳賀のマイクが立ち上がらず、キョトキョトと戸惑った表情を見せる場面も。が、終盤のソロパートでは大人っぽい雰囲気もビシッと決めてみせた。



『MR.Sister』ではバラを手に持ち、踊り舞う。森田が煽り、会場も一緒になって声を出す。そんな歌謡ショーは『罪と罰』で締められた。
それにしても何気ない顔をして、このパートでのLienelの運動量が凄まじい。

観ている方も一瞬、息をするのを忘れてしまうほどだ。



ほぼノンストップで13曲を披露し終えたところでMCへ。
近藤はここまでについて振られ、「自己紹介曲はLienとのコールがあってライブの序盤にぴったりな曲」。



芳賀は「マイクスタンドを使った演出があったんですけど、スタンドの方のやる気が無くなっちゃって。起こそうとしたらダメーッ!って。途中で元気を出してもらえたみたいで、一緒に踊ることができました」と振り返った。



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ここからは衣装チェンジもあるということで、まずは近藤と武田と芳賀が残ってトークを繰り広げた。
「みんなに聞きたいことがある」と切り出したのは近藤。
「朝、ごはんを食べてからお風呂に入るか、お風呂に入ってから食べるか」という問いだ。



武田と芳賀は「先に入りたい」との回答だったが、近藤は朝食を先に摂りたい派のよう。というのも、先にお風呂に入って食事を摂っている際にこぼしたりしたら服が汚れるのが嫌だ、と言うのだ。ここで待ったをかけたのが武田。

「パジャマだからこぼしていいというのは違う!パジャマがかわいそう!」近藤も「今日はこれで行こう!っていう服にこぼしたらどうするの?」と……違う方向へ議論が展開されることとなった。



議論に決着がつかないまま、着替えを終えた高岡と高桑と森田にバトン経ったとなった。
高桑と森田は何か話題を用意してくるように言われていたそうで、最初は譲り合っていたが、やがて「僕って天然ですか?」と問いかける森田。「よく天然って言われるけどどうなのかな、って」と言い、アイスを食べる際の天然エピソードを披露し、会場から「かわいい~」の大合唱を受けることに。自己紹介曲にも「天然」というワードが入っているからやっぱり天然なんだよ、と落ち着いたところで、近藤たちが再び登場。



Lienelが3度目のツアーで見せためざましい成長「これからもLienelでいてよかったなと思いたい」

Lienelが3度目のツアーで見せためざましい成長「これからもLienelでいてよかったなと思いたい」

淡いカラーの衣装にチェンジしたメンバーが全員揃うと、王道のアイドルっぽさがある『Beautiful Music』、『フルムーン』と続く。この2曲は夜公演のみの楽曲だったため、うれしいレア感もあり、メンバー同士で見つめあったり、肩に手を触れたりと、世界観を存分に盛り上げた。



芳賀が「声出す準備、できていますか!」と呼びかけるとLienが元気よくメンバーの名前をコールし、『純情シンドローム』。さらに間髪入れずにダンスで見せ、めまぐるしいライティングの中『Neo ROMANTIC』とテンションが上がっていく選曲で畳みかける。
高岡が「大きい声出してくれないとぼく三日間寝込んじゃうから大きい声を出してね」とコールをおねだりしたのは『親指☆Revolution』。ミロがユーモアたっぷり煽りに煽り、Lienの声も尻上がりに大きくなっていく。元気いっぱいに飛び跳ね、会場全体で一体感を楽しむ。

「みんなの大きな声のおかげで明日も元気だ!」と高岡も笑顔を弾けさせた。



「涙腺崩壊しちゃったよ…」

Lienelが3度目のツアーで見せためざましい成長「これからもLienelでいてよかったなと思いたい」

本編ラスト、芳賀がコールしたタイトルは『Go Around the world』。絆と、さらに高みを目指していこうとする想いが感じられる楽曲だが、途中で堪えきれなくなったように高岡が涙をこぼす場面も。それでも最後までアグレッシブにステージで躍動した。



元気いっぱいに登場したアンコールではまずは『No Limit No Rules』を。Lienelは腕を振り上げ、Lienもペンライトを振り、最後の瞬間まで楽しんでいく。アンコールにふさわしく明るいムードで、武田が高岡をおんぶしてはしゃぐ様子を見せたり、後半にはカラーボールを客席に投げ入れるなどのファンサービスも見せた。



MCではメンバーから来場の感謝と共にメッセージが送られた。
トップバッターの高岡は『Go Around the world』について振り返り、「わけわかんないけど、めっちゃきて……涙腺崩壊しちゃったよ」



さらに、「いつも見守ってくれるハガシューだったり……」とメンバーへ感謝の言葉を口にし、会場を感激させた。「さねの発想力でLienelの幅は広がり続けるし、璃空の優しさ。彼は中間管理職なんですけど、彼がいてくれるから成り立つLienelもあるし、自分がハッと思ったときに創世はしれっと背中に手を当ててくれたり、駿太のおもしろさがなければ、Lienelはおもしろくないし!」と笑顔で語った。



Lienelが3度目のツアーで見せためざましい成長「これからもLienelでいてよかったなと思いたい」

「こうやっていろんな感情が持てるのはみなさんがいるからこそ。みなさんが日々応援してくれて、僕たちのことを考えてくれて、遊びに来てくれて……1stワンマンのときにここでも言ったんですけどマジでリスペクトです。これからもみなさんを大切にして、素敵なメンバーと温かい大人と成長していて、Linelをもっとでっかくできたら、と思います」と展望を語った。



「ミロが『Go Around the world』がうるうる来たって言ってて、Lienの顔を見ても結構泣いてる方がいて……」と振り返った近藤。「でも笑顔で帰ってほしいなと思うので、ロビーのほうで幸せになれる壺をね、10万円で……」とボケ、高岡に「今日、配信も入ってるんだわ!」とツッコまれ、場を和ました。「これはICExのワンマンを観にいったときに思いついたボケなんですけど……」とのこと。「笑顔で帰っていただけたら嬉しいです」と最後は自身もキュートな笑顔を見せた。



続いて武田が「Lienelが3年目に入って僕の身長も大きくなって……」というと会場からは拍手が。しかし、「まだ璃空の身長を越すまでは拍手しないでください」とキリッ。
「毎回パフォーマンスしてて……すごく楽しいし、前はここまでライブを楽しむことができてなかったし、Lienのみなさんがたくさん集まってくれて、すごく楽しい環境でこういう活動できてるのがLienに感謝しなきゃな、と思ってます。僕たちまだまだ大きくなる予定なので、僕たちが成長して……」と言ったところで、「日本語難しい」と困ったような表情を見せた武田。「はがしゅーどうしよう」とリーダーに助けを求めるが、あいにくこのタイミングで足つったそうで不在。



どうしようかと思案する様子を見せつつも、「どこまでもぼくたちについてきてくれたら、きっと今よりももっともっと楽しい景色がみせられると思うので、リリイベなども、気軽にきて元気もらって帰ってくれたらな、と思います」と自身の想いを伝えきった。



Lienelを応援していてよかったと思ってもらえるように

Lienelが3度目のツアーで見せためざましい成長「これからもLienelでいてよかったなと思いたい」

1stワンマンツアーでのことを振り返ったのは森田。「前回、Zepp Hanedaに立ったときはめちゃくちゃ緊張していたのを覚えています。今日、また同じステージに立って見た景色はLienのみなさんの顔だったり声を聞けたり、ペンライトを振ってくれたり、みなさんの思いがひとつひとつ僕の胸にしっかり届きました」とかみしめるように言った。
「僕はライブが一番大好きで、今日も歌って踊ってるときもたくさんの幸せを感じることができました。Lienelは3年目に入ったんですけど、これからもLienelでいてよかったな、と思いたいですし、LienのみなさんもLienelを応援できてよかったな、と思えるようにがんばっていきます!」と決意を語った。



Lienelが3度目のツアーで見せためざましい成長「これからもLienelでいてよかったなと思いたい」

高桑は「言いたいことがあってめちゃくちゃ文を考えてきたんだけど、全部飛んだ。なので、その分、ブログにいつか書きます!」と宣言。そしてLienに向かって「みなさん、今日は楽しかったですか?」と問いかけ、大きなレスポンスを聞くと「それが聞けたら僕は幸せなので。ありがとうございます!」と笑顔を見せた。



最後は芳賀。「約4ヶ月の全国リリースイベントで、たくさんのLienのみなさんが来てくださり、このZepp Hanedaという場所でたくさんの方に僕たちのことを観ていただけて嬉しいです。ありがとうございます」とまずは感謝を伝えた。



「僕たちがこのステージでやってるとき、ひとり1人の顔が見えるんですよ。僕たちのことをちゃんと観てくれているのがすごく嬉しくて。今回、歌謡ショーなんて面白かったですよね?僕たちLienel、おしゃれなグループでやってるんですけど、こんなおもしろくて見ごたえのあるライブをたくさんやってますので、また来て一緒に時間を過ごせたらな、と思います」と次回の「会える場所」への期待をあおった。



感謝と、今6人が抱えている想いをLienと分かち合ったところで、ラストの曲『Hop Step Jump』を。最後の一瞬まで笑顔を弾けさせ、楽しい時間を共有した。



エンターテインメント性の高いライブでファンを魅了したLienel。また会いにきてほしい、と言っていた彼らだが、秋には四度目のツアー開催が発表され、Lienを喜ばせた。今度はどのような笑顔になれるステージを見せてくれるのだろうか。




Lienel 4th Live Tour 2025『Miracle』開催決定!



<公演情報>
Lienel 4th Live Tour 2025『Miracle』



【大阪】NHK大阪ホール
2025年9⽉13⽇(土) 開場17:00/開演18:00

【愛知】Niterra 日本特殊陶業市民会館 ビレッジホール
2025年9⽉27⽇(⼟) 開場18:00/開演19:00
2025年9⽉28⽇(日) 開場17:00/開演18:00

【東京】LINE CUBE SHIBUYA
2025年10⽉13⽇(月祝)
<1部>開場14:00/開演15:00
<2部>開場18:00/開演19:00

<席種・料金・年齢制限>
全席指定:8,500円(税込)

https://lienel.jp/




撮影/米山三郎
取材・文/ふくだりょうこ



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