
【記者コラム・野口雅洋の「1000円勝負」】
石井貴子(35)=千葉・106期=は、10Rで3着。2着までと3着1人が決勝に勝ち上がるシステムのため、残りの準決2戦の結果に運命を委ねる立場となった。
石井は初日メインのティアラカップ3着だった。そのため、そこで1、2着だった準決12Rの佐藤水菜か、同11Rの坂口楓華が3着なら決勝に進めない。だが坂口がゴール寸前で差されて4着となるなど、石井は幸運にも決勝進出を果たした。
12Rを終了後に報道陣の前に姿を現した石井は、喜びでなく疲れ切った表情だった。出場したGⅠはこれで3戦目だが、昨年のパールカップと競輪祭女子王座戦のいずれもが準決3着での決勝進出。他人の結果待ちについて「非常に嫌な時間ではあるけど、毎度のことになっている。首の皮一枚選手権です」。その選手権を3連勝しているのはすごい。
岐阜県美濃加茂市出身。「自分は南関の選手なんですが、横断幕は敢闘門の真横で中部の選手の並びに張っていただいている。頑張れと言われているのを感じる。力に変えたい」としみじみ。
昨年は「首の皮一枚」からパールカップを優勝した。児玉碧衣と佐藤水菜、梅川風子らに注目が集まるが、7番車の貴子を忘れてはいけない。
▼12R(石井貴子) 児玉、佐藤、梅川らV候補が警戒し合えば波乱もある。7―124―1234、7―1―5。
▼10R(當銘直美) 初戦敗退したが、準決に進んだ妹・當銘沙恵美に追いついて最終日は同じ番組。姉の威厳を示す。7―2=全。
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3度のGⅠ出場すべてで準決3着から決勝に進んでいる石井貴子