
日本選手権を初制覇し内閣総理大臣杯を掲げる吉田拓矢
■ヒーロー
昨年大会では平原康多を先導した吉田拓矢が、今年は眞杉匠マークから関東勢のダービー連覇のゴールイン。GⅠ初Vは単騎戦だったこともあり、「今回は仲間のおかげで取れた。頑張ってきて良かった」と笑顔を見せた。
レースは北日本3車が突っ張り先行。単騎の古性優作を挟んで眞杉―吉田が5、6番手。初手から終BSまでその位置は変わらず、眞杉のBS捲りに乗っての差し切りVだった。
終4角で眞杉がやや内に下りたところで、内の菅田壱道と接触して菅田が落車。「眞杉が締めたのは分かった。眞杉が失格だったらオールスターみたいだなと、それだけは嫌だと思っていた」。
「その後もあまりいいことはなかった。それでも腐らず頑張ってこられた。報われました」と振り返った。「あの日も、新山さんや新田さんが励ましてくれたし、翌日は脇本さんも声をかけてくれた」と他地区の選手にも勇気づけられた。
眞杉との関係も良好。「とっつきやすい。僕がもっと強くなって、自信を持って真杉の前で駆けられるようにならないと」と栃茨の後輩の力量も認めている。「GPも『マジか』という感じ。関東で盛り上げたい」。