【ボートレースびわこ・西スポ杯】福岡支部8人が滋賀トリオとともに戦線リード/6月29日開幕

ボートレースびわこ(滋賀県大津市)

「第9回 西日本スポーツ杯」

6月29日(日)~7月4日(金)開催




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福岡支部の大庭元明(左)、滋賀支部の谷川祐一(谷川祐一)、福岡支部の佐藤謙史朗(右)



 ボートレースびわこ(滋賀県)の「第9回西日本スポーツ杯」が29日、幕を開ける。7月4日までの6日間開催。

 西スポの所在地である福岡勢が大挙8人参戦。
滋賀支部勢の3人とともに、〝地元レーサー〟としてV争いの軸を務める。

 注目の存在は、今年に入って通算2000勝の偉業を達成した大庭元明(55)と、今回の支部最若手の佐藤謙史朗(36)。ともに、インターネット上ではボートファンの知名度の高い有名人。福岡を離れたびわこでも、ファンの視線を集めて6日間を戦う。

 迎え撃つ滋賀勢は現A1の谷川祐一(43)、SGウイナー中村有裕(45)、地元で17回の優出歴がある上田洋平(48)という布陣で、3人そろっての優出といくかに注目したい。



◆福岡支部の主力・大庭元明

 トークショー、ユーチューブ…

 水面外でも活躍のポンコツ会会長



 今年1月には通算2000勝を達成するなど、一般戦で随一の安定感を誇るオールラウンダーの大庭元明が、福岡勢にとって縁の深いタイトルである西スポ杯でびわこ初Vを目指す。



【3662】大庭元明(福岡)



 びわこは通算7優出。ここ7年は優出がないが、2015年から18年にかけては一般戦6節で4優出と高確率で勝ち上がった実績があり、そのうちの16年1月は1号艇での優出。結果は4着だったが、Vに限りなく接近した。

 2000勝達成後の今年2月の前回のびわこでも好走。予選7走で2勝を含む6回の舟券絡みで準優に進出。準優は5着だったが、最終日にはもう1勝を追加して一節を締めくくった。

 近年は水面以外でも大活躍中。
後輩・西山貴浩らとの親交グループ「ポンコツ会」の会長として、トークショーやユーチューブ出演が多数。優れた人間性が広く伝わり、知名度と人気は上昇一途だ。

 そのポンコツ会の一員の渡邉優美は、第5回のびわこ西スポ杯の覇者で、今のところ九州勢の優勝はそれが唯一。今度は会長が九州勢の意地を見せ、美酒に酔う。

◆佐藤謙史朗ミニインタビュー

 人柄あふれる動画配信が人気

 7月甲子園&8月西川貴教杯の分もここで大暴れだ





昨年のGⅡ「全国ボートレース甲子園」には丸刈り姿で出場した【4729】佐藤謙史朗(福岡)



 ――悪天候でも長い距離を徒歩でレース場入りするユーチューブの配信が大人気。前回のびわこ(今年2月)もそうでした。

 「雪だった分、苦労しました。今回は雪の心配はないけど、自分に公務があって早めに移動できるかが微妙。時間の余裕がないときは配信はご勘弁ください」

 ――通算5優出のうち1回がびわこ(2023年8月、4着)でのものです。

 「その優出もあるし、いいイメージの方が大きいです。自分は、水面が荒れた方がチャンスがあるという考え方なので、びわこ特有のうねりも歓迎。1Mが対岸側に移設されてから、6コースは遠くなったという声もあるようですが、自分は全く感じません」

 ――昨年はGⅡ全国ボートレース甲子園(津で開催)に初出場。

 「周りの皆さんがすごすぎて、実力不足を痛感しました。
でもそれもいい経験で、伸び仕様の調整に挑戦している、今の取り組みにもつながっています」

 ――今年の甲子園はびわこで、西スポ杯の直後(7月8日~)。残念ながら今年は選ばれませんでした。

 「今年は自分の出番ではなかったですね。ならばここで頑張りたいし、8月中旬(8月10~16日)のびわこ開催の分もこの西スポ杯で、と思っています」

 ――なぜそのレースですか?

 「(歌手で滋賀ふるさと観光大使の)〝西川貴教杯〟なんですよ。初めて買ったCDが西川さんだし、大ファン。もし出られたらすごくうれしいけど、地元勢が中心のお盆戦。福岡支部の自分では難しいだろうなと思っていますので」

 ――意気込みを。

 「西スポ杯が終わればF休み。その前に大暴れしたいと思います」

◆今節出場の福岡支部メンバー【一覧】





◆迎え撃つ滋賀トリオ



 滋賀勢は脂の乗りきった40代トリオが福岡勢をはじめ他支部勢の攻勢を受けて立つ。

■谷川祐一



 筆頭格は現A1級の谷川祐一。前期(昨年11月~今年4月)は思うように稼げず7月からA2級だが、適用勝率は5.95とほぼ6点。力量の落ち込みは見られない。



【4594】谷川祐一(滋賀)



 谷川は2輪レーサー出身らしいしなやかな体重移動で、センターやアウトからでも突き抜けてくる快ターンの使い手。昨年11月には大村で5コースからまくり差しを決めて2万舟を提供した。


 キャリア15年で通算V数は10回。決して多くはないが、17年以降は必ず年に1度は優勝を挙げ、昨年まで8年連続で優勝の快記録を継続している。ただ今年はまだVゼロ。3度のV実績がある地元水面の一戦で、記録続行を決めてみせる。

■中村有裕



 一時は支部のエースを務めた中村有裕も、A2とはいえ谷川と並ぶ今節の主力だ。



【4012】中村有裕(滋賀)



 2006年8月、桐生のメモリアルでSG初制覇。近代ボートレースではSG覇者の空白地だった滋賀にタイトルをもたらした価値の大きさは計り知れず、今や随一の強豪支部となった滋賀の礎を築いた一人と言っても過言ではない。

 地元では40優出10Vと今節でもちろん断トツの戦歴。18年9月に挙げた10度目の地元V以来、全国他場でもVがないのはそれだけの実力を思えば不思議な話。7年のブランクを地元で埋める。

■上田洋平



 地元トリオで最も先輩が上田洋平。キャリア28年で通算A1在位こそ1期だけだが、この20年ほどの間に勝率5点台を割り込んだことがほとんどない安定感は特筆もの。若いころからスピードターンを売りに戦ってきたスタイルが、今となっては力量を維持するための大きな貯金になっている。




【3896】上田洋平(滋賀)



 地元では優出17回でVはないが、ほとんどが外枠での優出ながら3着が7回もあるのも、ターン力の何よりの証し。念願の地元Vへと今節も果敢なコーナー戦を連発する。
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