
テレビ西日本(TNC)の佐藤有里香アナウンサー
夏の小倉競馬の開幕を28日に控え、日曜午後3時からの「競馬BEAT」の番組MCを務めるテレビ西日本(TNC)の佐藤有里香アナウンサー(29)も意気込みを新たにしている。佐藤アナはユーチューブで配信中の「佐藤アナの大酒記(だいしゅき)」も大人気。

■「本当に幸せ。いい仕事環境に感謝」
――さまざまなジャンルに生き生きと取り組む今のお仕事ぶりは、まさに天職なのだろうと映ります。
佐藤アナ「大学でも野球、競馬、お酒の3本柱の生活でしたので、それを仕事に生かせているのは本当に幸せ。とにかく楽しくて、いい環境をいただけていることをありがたく思って仕事をしています」
――宮城県出身で明大卒。なぜ福岡のTNCに?
「アナウンサーを志望したのは、就職を考える段になって、恩師から『ハキハキしているし向いているのでは?』と言われてから。私は元々いろいろなスポーツをしてきましたけど、けがで全うできませんでした。その代わりに、言葉でスポーツの持つ力を伝えることに携われたらなと志望して、競馬と野球の仕事を求めて各局の試験を受け続けました。東京、大阪、名古屋と十数社の不合格が続いたのですが、最初に内定をいただいたのが、ホークスと小倉競馬に携われるTNC。本当にご縁だなと感じています」
――テレビと配信のそれぞれで見せる一面に、それぞれ違った魅力が伝わってきます。
「テレビの仕事は公共の電波としてきっちりお伝えするのが第一。

■「競馬場は私の〝夢の国〟」
――競馬熱はいつからですか。
「それまでも時折の観戦はしていましたが、どっぷりハマったのは就活中の出来事がきっかけ。大学3年になって間もなく始まったアナウンサー試験で、内定まであと少しで不合格ということが続いていました。そのまま年も明けて2月、〝私の思いに応えてくれるのは馬だ〟と思い立って向かったのが東京競馬場のフェブラリーS。アナウンサーという夢に向かっていた私が本命にしたのは馬名に夢が付くノンコノユメ。末脚でゴールドドリームをかわして1着になる姿に、夢は諦めちゃいけないんだなと感じて、それからはノンコノユメを待ち受け画像、馬券はお守りにして面接試験を受けて、私は今、ここにいます」
――学生時代は中央競馬以外も観戦しましたか。
「大井や川崎も行きましたし、ボートレースも平和島と江戸川には行ったことがあります。朝からずっと競馬場ということもあって、親に話したら『普通の大学生ならディズニーランドじゃないの?』って言われたけど、『競馬場は大人のディズニーランド』って返していました(笑)」
――公営競技に仕事として携わる中で心がけていることはありますか。
「公営競技は確かにギャンブル。
――配信では、飲みながら観戦の風景もありますし、お酒とレースの融合がファン層の拡大を生んでいるように思えて、レースサイトのわれわれとしても非常にありがたい気持ちです。
「『レース場に行ってみました』『自分よりも奥さんがハマってきた』という方々にも出会いました。映し出しているのは私の日常なんですけど、それが何かしらのきっかけになることができているのなら、うれしいことですね」

■衝撃の払戻金100万円超え
――配信で衝撃だったのは昨年末の有馬記念。100万円超えの払戻金はお見事でした。
「脳汁が一番出た瞬間ですね。反響も大きかったです。税金? もちろん申告してきっちり納めました。お酒も馬券も始めたのは二十歳になってからですし、こんな私ですけど、意外とちゃんとしているんですよ(笑)」
――それから半年。
「全国の競馬場の中でも小倉のアクセスは抜群。しかもモノレールを下りたらそこはもうパドックです。馬や騎手との距離感が近い造りも小倉の魅力です。そしてレース後はグルメ。騎手や調教師、記者の方々など競馬にかかわる皆さんが、それを楽しみに小倉へ来ていると言ってもいいほど。おいしく飲めるお店がいっぱいで私も店選びに迷います。ぜひ競馬場で観戦して、レース後まで小倉を楽しんでください。私も現地から4週間、小倉の魅力をお伝えします」
――アナウンサーの夢はかなえましたが、今後の夢はありますか。
「大酒記で凱旋門賞を見に行くという野望を持っています。フランスはさすがに遠いですけど、まずは競馬場でも他の競技でもいいので遠征編を配信できたらいいですね。それと、昨年の有馬記念でもお世話になった(大的中に導いてくれた)戸崎圭太騎手に会ってお礼が言いたい。