【訃報】「おヒョイさん」こと藤村俊二さん死去・享年82 日本中で悲しみの声広がる

【訃報】「おヒョイさん」こと藤村俊二さん死去・享年82 日本中で悲しみの声広がる

1月25日、「おヒョイさん」の愛称で親しまれた、俳優・藤村俊二さんが心不全で亡くなっていたことが明らかになった。82歳だった。数多くの作品に出演し、素敵な老紳士のイメージが強い藤村さん。「ぶらり途中下車」のナレーションも印象深い。ひょうひょうとした雰囲気で多くの人に親しまれた名優の死に、悲しみの声が広がっている。

「おヒョイさん」藤村俊二さん死去 心不全で82歳

「おヒョイさん」の愛称で親しまれた俳優・藤村俊二さんが1月25日、心不全のため亡くなったことが明らかになった。82歳だった。

1934年12月8日生まれ、神奈川県鎌倉市出身。

父親は東京・有楽町の映画館スバル座やオリオン座などを持っていたスバル興業の社長を務めており、演劇は身近な存在だったからだろうか。演出家を志し、早稲田大学第1文学部演劇学科に入学。しかし理論偏重の教育に嫌気がさし中退した。その後は東方芸能学校舞踏科に再入学した。

日劇ダンシングチーム12期生として1960年に渡欧したものの、あまりのレベルの高さに舞踏家の道を断念。帰国後にはバラエティー番組を中心に振付師として活躍したが、番組中のエキストラ出演を求められることも多かったようだ。それが嫌で「ひょい」と逃げていたことから、「おヒョイさん」との愛称が付けられたというエピソードが、藤村さんのひょうひょうとした人柄を表わしていてなんとも微笑ましい。

とぼけたキャラクターや知的な老紳士役を演じることの多かった藤村さん。俳優業だけに留まらず、テレビアニメ「黒執事」で声優としてタナカ役を演じたり、「ぶらり途中下車の旅」のナレーションを務めたりするなど、ジャンルの垣根を越えて活躍し続けた。

生涯に渡り、溢れんばかりの才能を余すところなく発揮しつづけた名優の訃報に、悲しみの声が広がっている。

■「黒執事」原作者・枢やなさん







「ぶらり途中下車の旅」降板後、復帰できず……心配の声が広がっていた

藤村さんは2015年10月より、2011年から担当していた「ぶらり途中下車の旅」のナレーションを降板していた。

心配の声が広がっている中、2015年12月に妻のみか代さん(当時53歳)が「女性自身」の取材に応じ、以下のように回答した。

「実は、藤村は仕事を全部辞めたんです。芸能界を引退?そういうことになりますね」

「『ぶらり途中下車の旅』は、’12年5月に1千回を迎えています。実は当時からテレビ局にも『あと3年くらいで』という話をさせていただいていたのですが、体調のことも考慮して、10月で降板させてもらうことにしました。いま、藤村の体調でいちばん心配なのは動脈硬化。血管がボロボロなんです。心筋梗塞の原因にもなりますから、毎日、血液をサラサラにする薬を飲んでいます」


一方、藤村さんの長男で、所属事務所「有限会社O’hyoi & Sons (オヒョイアンドサンズ)」代表取締役の藤村亜実氏は「単に『ぶらり途中下車の旅』を降板しただけ」と引退を否定した。

昭和9年生まれの芸能人で構成されている「昭和九年会」で親交の深かった大橋巨泉さんが2016年7月12日に亡くなった際には「また一人、大切な仲間が天国に行ってしまって寂しい限りです」と追悼コメントを寄せた藤村さん。それが最後の“露出”となってしまった。

藤村さんのオフィシャルサイトによると、最後は苦しむ様子もなく、穏やかに息を引き取ったとのこと。2月14日には、慈雲山 長泉寺にてお別れの会が行われる予定だ。

藤村俊二さんのご冥福をお祈りいたします。

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