ロッテに2連勝してソフトバンクは王手をかけました。しかし対戦相手のロッテにまだ不安を抱くファンも多いのではないでしょうか。それもそのはず、ソフトバンクは2004~2006年のプレーオフ時代も含め、短期決戦でのロッテにまったく歯が立っていないのです!
今回はそんなソフトバンクが目を背けたくなるような、ロッテとの戦いぶりを2005年を中心に振り返っていきましょう。
ロッテが勝利した2005年プレーオフ
■正捕手・城島不在のソフトバンク
この年のプレーオフでは、シーズンを1位で通過したソフトバンクと2位だったロッテが日本シリーズ進出をかけて戦いました。この年のプレーオフでは、1位チームに1勝のアドバンテージがなく、通常の5試合3勝制でした。
シーズンではソフトバンクに軍配が上がったものの、シーズン終盤に正捕手の城島が骨折し、プレーオフに出られないというハンデも背負っていました。その影響もあってか、第1戦と第2戦を接戦をの末、落としてしまいます。
■ホークスの反撃 伝説の"コバマサナイト"
ロッテが大手をかけて第3戦を迎えましたがソフトバンクが意地を見せます。この試合でも9回に4点差をロッテに付けられるもここから大反撃! 守護神だった小林雅英を打ち砕き、見事に大逆転勝利を収めました。この試合は一部ネットでは「コバマサナイト」と呼ばれています。
完全に息を吹き返したソフトバンクが第3戦、第4戦に勝利して迎えた第5戦。ここでも名勝負が生まれました。
■引退の初芝が決めた! 第5戦の熱闘
勝った方が日本シリーズ進出となる最終戦。
代打で送られた初芝の当たりは平凡な三遊間のゴロ。しかしバティスタとムネリンこと川崎宗則が交錯してしまい、結果的に内野安打になります。このヒットを皮切りにロッテが逆転し、日本シリーズ出場を決めました。
■響いた松中の不調
敗退したソフトバンクの「負の象徴」となってしまったのが、松中信彦でした。前年に三冠王に輝き、この年のシーズンも本塁打と打点の2冠王に輝いたのですが、短期決戦ではかなり勝負弱さが際立っていました。このプレーオフでも最終戦の第5戦まで、17打席連続ノーヒットという低迷ぶりでした。
このプレーオフでソフトバンクの杉内、和田、斉藤、新垣という最強投手陣を打ち破ったロッテにとって、日本シリーズで戦った阪神は相手ではありませんでした。阪神と対戦した日本シリーズでは、「33ー4」という歴史的なスコアで日本一に輝きました。
短期決戦でのロッテの強さ・ソフトバンクの弱さ
この2005年のプレーオフの後、ロッテとソフトバンクはクライマックスシリーズで2回戦っています。しかしそのいずれも、ロッテの勝利。
今年のクライマックスシリーズの結末はどうなるのでしょうか。ソフトバンクがシーズン中の強さそのままに勝ち上がるのか、それともロッテが5年周期で日本一になっているというジンクス(通称ゴールデンイヤー)通り下剋上を果たすのか。今日以降の戦いにも目が離せません!
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