「おシリに火がつく面白さ」というキャッチフレーズで、90年に発売されたスーパーファミコンと同時発売された『スーパーマリオワールド』。同作ではマリオたちの新しい仲間として「ヨッシー」が登場した。
このヨッシー、以降のマリオシリーズでも当然の如く登場しつづけるだけでなく、ヨッシーが主役のゲームも登場するなど、マリオシリーズにはなくてはならない存在となった。
スーパードラゴンと名乗っていたのに…
初登場となった『スーパーマリオワールド』で、自身が暮らす恐竜ランド「ヨースター島」を舞台にマリオとともに冒険をスタートさせたヨッシーは、自己紹介では“スーパードラゴン”と名乗っていた。自分でドラゴンと名乗ってたんだからヨッシーは恐竜だと思っていた。筆者だけでなく誰もが思っていたはずだ。しかしヨッシーは恐竜ではなかった。
“ヨッシーはカメ”
この事実は、「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」(ミニスーファミ)の発売時に制作者が明かしたものだ。「マリオを馬に乗せたい」という思いから誕生したのがヨッシーなのだが、『スーパーマリオワールド』は恐竜ランドというコンセプトから爬虫類系のイラストになっていったらしい。大トカゲがイメージされた案なのに強引にカメの仲間と設定したという驚愕の事実を知り、筆者は平静を失ったものだ。
ヨッシーの背中にあるのは甲羅!
ヨッシーが初登場した『スーパーマリオワールド』で、ヨッシーの背中にくっついていたものは鞍だと思っていた。実はこれも、他のカメと同様の甲羅だったのだ。
最初っから恐竜だと思いこんでいたため、ヨッシーの背中なんぞ注意深く見たことはなかったが、よくよく見てみるとたしかに甲羅だった。ヨッシー関連グッズを改めて見てみても、背中の赤い物体は確かに丸みを帯びた甲羅であった。
ヨッシーという名前も、どう考えてもあのUMA(未確認生物)っぽく、恐竜っぽい姿をしてしまうではないか。
ちなみに、ヨッシーというのは愛称であり、その本名は「T.ヨシザウルス・ムンチャクッパス」という名だ。恐竜のようでカメのようでということだろうか。ヨッシーは火を吐いたり、羽を生やして空を飛んだりと、マリオの世界のカメとしてもかなり有能な部類だろう。そんなことができるカメを、筆者はヨッシーと以外にガメラくらいしか知らない。
(空閑叉京/HEW)