「餓狼伝説SPECIAL」に登場したまさかのゲストキャラに驚愕
『ガロスペゲスト』画像はAmazonより

格闘ゲームといえばSNKといわれた90年代、とりわけ人気で今でも多くのファンを持つ格闘ゲームタイトルがある。それが『餓狼伝説SPECIAL』だ。
93年にリリースされた同タイトルは、多くの格闘ゲームが8〜12人前後のキャラクターセレクトだった時代に15キャラのなかから選んで戦えるというキャラ数の多さと、2ラインバトルなど他の格闘ゲームにない魅力が人気を呼んでいた。

しかし、人気だった理由はそれだけでない。とある理由で多くの格闘ゲーマーが『餓狼伝説SPECIAL』を夢中でプレイすることとなったのだ。

他ゲームからのゲストキャラクターがまさかの登場


『餓狼伝説SPECIAL』が登場してからしばらくすると、なにやら「『龍虎の拳』の主人公リョウ・サカザキが登場するらしい」という噂がゲーマー界隈を駆け巡った。筆者は当時小学生、ゲーマー界隈といってもたかが知れている。リョウ・サカザキを登場させる方法も不明だ。筆者も含め、ほとんどの者が仲間内の誰かが流したウソだと思っていた。

しかし、よくゲームをやりに行っていたファミコンショップで高校生ゲーマーがプレイしていた『餓狼伝説SPECIAL』を後ろから眺めていたとき、その噂が本当であることを知った。とにかく強かった彼は、1度もダウンを奪われることなくラスボスまで勝ち進んでいった。「すげぇ!スゲェ!」を連呼する筆者ら小学生キッズは、高校生ゲーマーにとってうるさい存在だっただろうが、エンディングが見たいがためにそのまま見続けていた。そのとき、先の噂が真実であるということの目撃者となったのだった。

めちゃくちゃに強いゲストキャラクターたち


ラスボスのクラウザーまで、すべてストレート勝ちで勝ち進み倒す。それこそが、ゲストキャラクター「リョウ・サカザキ」出現の条件だった。
さらに恐ろしいことに、それまで無類の強さを誇っていた高校生ゲーマーも、リョウ・サカザキとの対決にはあっけなく敗北を喫していた。噂はウソではなく本当だったのだという真実にも驚愕したが、ゲストキャラクターの想像を絶する強さには筆者ら小学生キッズたちは声を出すことすらできなかった。

絶望的といえるほどの強さを見せつけるゲストキャラクターに震えつつも、その後筆者は絶対に自分の腕でそのステージまでたどり着きたい、あわよくば勝って友だちに自慢したいという思いを胸に、少ない小遣いで腕を磨いた。結果は聞かないでもらいたい。

また、ゲストキャラクターの登場は『餓狼伝説SPECIAL』に限ったものではなかった。その後リリースされた『龍虎の拳2』においても、餓狼伝説から若かりし頃のギース・ハワードが反則級の強さでゲストキャラクターとして登場している。

頑張って腕を磨こうにも、小遣いという上限がある小学生にとってアーケードでゲストキャラクターと対決するのは困難を極めた。その壁は高く、乗り越えることができなかった筆者は後にスーパーファミコンで発売された『餓狼伝説SPECIAL』、『龍虎の拳2』を購入することでその夢を果たしたのだった。

(空閑叉京/HEW)
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