人気アイドルグループ、「関ジャニ∞」。紅白出場や5大ドームツアーを成功させるなど、その勢いはとどまることを知らない。
ファンの間では「エイト」と呼ばれており、メンバーもファンのことを「エイター(eighter)」と呼ぶなど、ファンとメンバーの距離感が近いことも彼らの人気の秘訣だ。

エイトなのに、7人しかいない関ジャニ∞


ところで、「エイト」と言いながらも、メンバーは、横山裕、渋谷すばる、村上信五、丸山隆平、安田章大、錦戸亮、大倉忠義の7人。なぜ彼らは「エイト」なのだろうか? 

ファンの間ではよく知られたことだが、関ジャニ∞にはもともと、現在の7名のほか、内博貴が在籍していた。「V.WEST」のメンバーとして活動していた内は、2002年12月に関ジャニ∞のメンバーに抜擢される。さらに2004年には、「NEWS」のメンバーとしてもメジャーデビューを果たしているのだ。

不祥事によって表舞台から消えた、内博貴


端正な顔立ちと王子様のような出で立ちで人気が高かった内。順風満帆にみえた彼に突如降りかかったのが、2005年の飲酒スキャンダルだ。当時まだ18歳だった内は、フジテレビの女性アナウンサーらが同席する席で飲酒を行い、無期限の活動自粛処分を受ける。その後、事務所に復帰することはできたものの、NEWSと関ジャニ∞の両グループからの脱退を命じられた。

復帰後はソロとして活躍


多くのファンに惜しまれながらグループを抜けた内。とくに関ジャニ∞のなかでは錦戸亮とともに中心的な人気メンバーだったこともあり、内が抜けでできた穴を埋めることはなかなか難しいものだった。内を思いやるメンバーは、たびたびライブのMCなどで内への激励とも取れるメッセージを述べてきた。

2007年に関ジャニ∞の東京ドームコンサートのアンコールに内が出演した際は、温かい声援で迎え入れられるなど、ファンにとってはやはり内を含めた8人でこそ「エイト」なのだろう。

その後、内はジャニーズ事務所から解雇されることなく、2008年には横浜アリーナと大阪城ホールにてソロコンサートを、さらに2011年に、今後は「内博貴 with Question?」として活動していくと、本人の口から告げられた。


現在は、ドラマや舞台でも活発な活動を続けている。近年は活動の幅を広げ、「美男ですね」(2011年)、「デュエット」(2012)、「ペール・ギュント」(2015年)、「JOHNNY’S World-ジャニーズ・ワールド-」(2015)などにも出演している。

未成年飲酒によってグループから脱退し、ソロとなったが、結果的に新たな才能を開花させ、舞台、映画、ドラマと幅広いステージで輝きを見せている。かつて、関ジャニ∞でピンクのメンバーカラーをあてがわれていた彼だが、現在でもファンのなかには内のピンクを身につけてライブ会場に足を運ぶ者もいる。

その人たちの思いも背負いながら、今後も活動を続けて欲しい。
(野中すふれ)
※画像はamazonより「ジャニーの伝言」小菅 宏 (著)
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