今年で50周年を迎えたウルトラマンであるが、過去には意図的に路線変更を行った作品だ。それが21世紀最初のウルトラマンとして知られる『ウルトラマンコスモス』だ。


ウルトラマンシリーズを一新させたウルトラマンコスモス


2001年にテレビ放送された『ウルトラマンコスモス』は、ウルトラマンシリーズ35周年という節目をはじめ、ウルトラマンの生みの親「円谷英二氏」の生誕100周年記念、21世紀最初のウルトラマンなど、何かと記念となる作品だった。
そうしたことも影響し、歴代のウルトラマンシリーズのなかで、当時最長となる5クール・全65話の制作ほか、劇場版には「ウルトラマン」や「ウルトラQ」といったウルトラマンシリーズの元祖に出演していた俳優陣も登場している。

では、それまでのウルトラマンシリーズと『ウルトラマンコスモス』は、どう違うのか? 劇場版ウルトラマンコスモスに「キョウコ隊員」として出演した中山エミリは、公開前のインタビューで次のように答えていた。

ウルトラマンコスモスは"ソフト路線"を図った


「怪獣をやっつけるだけじゃなく、生き物を大事にしよう、守ろう、と考えているのが新しいところ。ただ怪獣を倒して『シュワッチ』と帰っていくだけのウルトラマンではない」
中山は『ウルトラマンコスモス』が時代を反映させた“ソフト路線”であることを強調。さらに、「まず怪獣の保護、説得を試みる。いきなり重火器で攻撃なんてことはしない。
怪獣を優しく追い返そうとする」とも語っている。

ちなみに、中山自身は男兄弟がいなかったため、出演するまでウルトラマンを見たことがなかったそう。それでも、ウルトラマンシリーズについて熱心に話す共演者から影響を受け、ウルトラマン自体にも興味を持ったという。

今年で50周年を迎えたウルトラマン。果たして今後はどのような名作が誕生するのだろうか。
(ぶざりあんがんこ)

10周年記念 ウルトラマンコスモス COMPLETE SONG COLLECTION