2016年12月9日に発売となった『FRIDAY』2016年 12/23号。そこには先週号からの続報となる成宮寛貴のコカイン吸引疑惑が報じられていた。

『成宮寛貴「コカイン要求」生々しい肉声データ』と題した記事では、生々しい肉声データを入手済みと明かした上で、成宮が「チャーリー」(コカインの隠語)を頼む発言などを紹介している。

成宮寛貴の引退


そして同日9日、渦中の成宮が芸能界からの引退を発表した。所属事務所はコカイン使用を否定したが、成宮本人の意思が非常に強かったため、引退に至ったという。
今回の一連の『FRIDAY』によるコカイン吸引疑惑報道が、引退の引き金となったことは火を見るよりも明らか。成宮が発表した直筆メッセージには、「今すぐこの芸能界から消えてなくなりたい」など、かなり精神的に追い込まれている様子が伺える。

フライデー襲撃事件と同日だった


さて、今回の『FRIDAY』が発売されたのは12月9日であるが、なんとあのフライデー襲撃事件も12月9日。フライデー襲撃が起きたのが1986年であることから、ちょうど30年の節目であった。
フライデー襲撃事件を知らない方のためにも簡潔に説明すると、ビートたけしが不倫相手に対する『FRIDAY』の執拗な取材に激怒し、たけし軍団を引き連れて『FRIDAY』編集部を襲撃、集団暴行を加えたという事件だ。

スクープ合戦の果てに…


ところでかつての『FRIDAY』は多くのスクープを連発しており、「スクープされる=フライデーされる」といわれたほど。しかし近年では、スクープといえば『週刊文春』。今年も文春が「ゲス不倫」などの大スクープを連発する反面、『FRIDAY』はおとなしい印象であった。
そんな中で、今回のスクープ。所属事務所が否定しているため、事実か否かはもちろん定かではないが、『FRIDAY』編集部側としては、久々の大スクープだと思っているに違いない。

しかし、このような過激なスクープ合戦は負の部分も大きい。
フライデー襲撃事件が起きた頃も、写真週刊誌による行き過ぎた報道が問題視されていた。そのような背景もあってか、当時の官房長官・後藤田正晴が「ビート君の気持ちもよくわかる」と発言するなど、たけしへの同情論も目立っていた。

行き過ぎる報道の余り、再びフライデー襲撃のような事件が起きることだけは避けてほしいところだ。

※イメージ画像はamazonよりゴールデン☆ベスト ビートたけし
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