「恋ダンス」で注目される藤井隆


2016年秋ドラマの中で空前の大ヒットを飛ばしているドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS系)通称「逃げ恥」。TBS火曜ドラマ枠の歴代最高視聴率を更新し続けたまま、最終話はさらなる盛り上がりを見せそうだ。
主演の新垣結衣・星野源の「ムズキュン」な魅力はもちろんのこと、エンディングテーマである星野源の楽曲「恋」にのせて登場人物たちが踊る「恋ダンス」は、すでに多くのカバー動画がネット上に溢れるほどの社会現象的ブームに。


その中でも、同ドラマに星野源の同僚役として出演している藤井隆が「恋ダンス」を踊っている動画は、YouTubeに公開されるなり「キレッキレ!」と話題になっている。

紅白歌合戦にも3度出場!


そんな「恋ダンス」をきっかけに、藤井隆のダンスに対する若い世代からの評価が高まっている感があるが、藤井隆の「キレッキレ」は今に始まったことではない。
藤井隆は2000年、シングル「ナンダカンダ」をリリース。T.M.Revolutionなどを手掛けた浅倉大介プロデュースによるこのシングルは28.7万枚のセールスを記録し、藤井は同年の「NHK紅白歌合戦」にも出場すした。

白組1組目として登場した藤井は緊張を隠せない様子だったが、堂々たる歌唱とダンスを披露し番組を盛り上げた。
司会者からは「お笑い芸人がポップスの世界に殴り込んだ」と紹介されたが、お笑い芸人がネタを音源化するのではなく、アーティストとしてリリースした楽曲がここまでのヒットとなるのは、当時としても珍しいことだった。

「ナンダカンダ」のヒットを受け、藤井隆はその後も次々とシングル・アルバムをリリース。
藤井への楽曲提供者としても、「絶望グッドバイ」「未確認飛行隊」に松本隆、「OH MY JULIET!」にTommy february6、「真夏の夜の夢」に松田聖子、アルバム「オール バイ マイセルフ」に小室哲哉といった、かなり豪華な顔ぶれが揃っており、さまざまな角度からJ-POPにアプローチしているのがうかがえる。

また、2000年にソロ出場した後にも、藤井は「Re:Japan」のメンバーとして紅白歌合戦に2年連続出場している。
Re:Japanとはジョージア缶コーヒーのCMをきっかけに吉本興業所属のお笑いタレント11名で結成された音楽ユニットだ。メンバーは、ダウンタウンの濱田雅功&松本人志、ココリコの遠藤章造&田中直樹、間寛平、ロンドンブーツ1号2号の田村淳&田村亮、山田花子、東野幸治、花紀京、そして藤井隆。
坂本九の「明日があるさ」のカバーで2001年にオリコン首位を獲得し、ウルフルズと合同で紅白歌合戦に出場したのだった。
ちなみに、同年の同名ドラマに藤井は俳優として出演し、全11回のその連続ドラマは日本テレビでは歴代1位の最高視聴率を記録した。


新垣結衣とは「Matthew’s Best Hit TV」で共演していた


ちなみに、「逃げ恥」ヒロインとして人気沸騰中の28歳・新垣結衣とは、藤井はすでに10年前に「Matthew’s Best Hit TV」で共演。「マシュー南」というキャラクターとして藤井がMCをつとめる人気の冠番組だった。
番組内でフレッシュなダンスをふたりが披露していたのは、「恋ダンス」への伏線だったのだろうか……。
(空町餡子)

※イメージ画像はamazonよりザ・ベスト・オブ藤井隆 AUDIO VISUAL