岡本太郎デザインのこいのぼりがあった
愛知万博が開幕し会場内の様子がテレビやインターネットでも伝えられている。

年のせいか、万博というとどうしても頭に浮かんでしまうのが大阪万博と岡本太郎。
そんな中、見つけてしまいました。これからの時期にぴったりと思われる岡本太郎作品。岡本太郎デザインのこいのぼりである(!)。

大胆な色づかいとデザインは今見ても全然古くない。この岡本太郎デザインのこいのぼり、1980年に東レと愛知県にある有限会社太郎鯉が共同で販売を開始したというもの。この太郎鯉は百年以上の歴史を持つ老舗で、同じ名前という縁もあり東レ側から依頼が来たのだという。


岡本太郎デザインのこいのぼりを扱っているから太郎鯉ではないのでお間違えなく。発売当初は珍しさもあってかなりの数が売れたということだが翌年以降はあまりに前衛的すぎるのかあまり売れなかったとか。ところが1996年に岡本太郎が亡くなると不思議なもので徐序に売れるようになってきたそうだ。

「20年経つと世の中変わるので、分からないものですねぇ」と太郎鯉の榊原社長。
以下、岡本太郎氏の言葉。

「自由勝手に鯉のぼりの絵を描いた。
これが泳ぐのだ。さすが、タロー鯉だ、勢いがいいと驚かれた。”鯉のぼり”を五月の節句だけと限ってしまってはつまらない。男の子も女の子も、お誕生日などには祝ってあげたらいいし、また、運動会やお祭りにも、万国旗などよりはるかに楽しい彩りになると思う。大人も、年寄りも、みんな自分自身が空中に飛翔しているような思いで、鯉のぼりをあげるといい。鯉のぼりが悠々と、華やかな彩りで天空にひるがえっているなんて、世界に広げたい夢だ。
私もこの原色の鯉のぼりが空に舞っているのを見ると、自分が大空を飛んでいるかのように嬉しくなってしまいます。」(太郎鯉のサイトより)

万博の今年、タロー鯉もさらなる復活の兆し。ちなみにこのこいのぼり、川崎市の岡本太郎美術館でもミュージアムショップでも小さいサイズがお土産用として置かれています。(こや)