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「聖地」と言われる究極の秘境郵便局はオフライン

(上)東の川簡易郵便局(下)手前にある学校跡…(またまた迫力の大きな写真をB it写真館にアップしています)

空模様はあいにくの雨。風も強いようです。一休みするために入った道の駅のテレビで、ニュースキャスターは「紀伊半島、台風のため大雨警報発令中」と繰り返していました。

……こうして初日は、大雨・通行止めのため、訪問を断念。計画は翌日に変更です。

しかし翌日も、台風の傷跡に翻弄され、紀伊半島の中央を貫く狭い国道たちを通ることができず、外周の国道42号線までの迂回を余儀なくされてしまいました。
すでに時間は、15時を回り「そこ」の営業時間は終了しています。それでも、ひとめ見るため、向かうことにします。幸いにして、尾鷲から入る国道425号の通行止めは解除されていましたので、慎重に車を進めます。

細い細い「酷道」をぐねぐねと走ります。狭いトンネルをいくつも過ぎ、奈良県に入り、なおもぐねぐね走ります。人家はありません。およそ1時間くらい走ったでしょうか。道が二手に分かれました。左が国道で、右が私の目的地方面です。しかし、あともう少しというところで、車から降りました。路面にあふれ出た水と、流出してしまった路肩とで、ちょっと安全に通行するのが困難だったのです。

歩き始めて、まず見えたのは、三階建て相当の巨大なコンクリートの学校跡でした。ガラスは抜け落ち、玄関へと向かうコンクリートは崩れかけて、近づくこともままなりません。
さらに進むと小さな橋を渡り、右側の高台に、数件の家々が見えてきました。その一番手前にある、赤い壁の建物。

それが「東の川簡易郵便局」です。

営業時間は、14時30分まで。とっくに終わっていますので、誰もいません。
周辺にある10軒ほどの民家もすべて雨戸がしまり、人の気配は無し。ただ、廃墟と違い、長期の留守といった感じです。
無人の山中にたたずむ郵便局。確かに離島を除けば、アプローチの困難さは最上級でしょう。しかし、ここがマニアの間で「聖地」とまで言われる理由は、もうひとつあります。

……山深すぎて電話線が引けないのだそうです。唯一の電話は無線なので、いわゆる「オンライン貯金サービス」を使うことができないのです。
そう、ここは全国に約25,000ある郵便局の中で、たった2箇所しか現存していない「オフライン局」のひとつなのです(もうひとつの局は、別の理由です)。

残念ながらその「オフライン貯金」をする機会は得られませんでしたが、この郵便局にたどり着けた、それだけでも「すごい!」と絶叫してしまうくらい感動的なのでした。
絶叫しても、誰の耳にも届かず、深い森林の中に声は吸い込まれます。あっという間に元の静寂に支配されました。
また、行きます。今度は営業時間中に。
(谷和原のぞみ/お気楽ステーション)

2004年8月17日 00時00分

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