専用のレストランまで登場! 全米で人気のアメリカンガール
(上)美容院(ケープを付けられ、髪を奇麗にしてもらう)(中)シカゴの銀座ミシガンアベニューにはこの赤い袋を持った彼女のような女の子がたくさんいます。(下)店頭で子供を待つ親御さん。
シカゴで大人気のスポット「アメリカンガール」。このお店は、アメリカの歴史教育目的で出版した本をもとに、その本ごとに登場するキャラクターのお人形、洋服、アクセサリー等をとにかく売っている、売れちゃっているお店なのだ。

カタログやオンラインでも買い物ができるはずなのに、全米から女の子が親やおばあちゃんにおねだりして、わざわざやってくるという親泣かせのお店でもある。(最近NYにもできたらしいが、シカゴ本店はまだまだ勢い強いです。)

全米95%以上の女の子(7歳〜14歳)が、このアメリカンガールド−ルを知っているということで、人形カテゴリーの中ではバービー人形に次いで2位にランクされ、このお店の来店者数は、1998年11月開店以来700万人以上という、私が知っているアメリカのお人形「キャベッジパッチキッズ」とは雲泥の差がある。

そもそも、人気に火が付いたのは、アメリカの歴史を知るということで、親や学校の先生が「教育」としてそれらの本を勧めたこともあるのだろうが、そのキャラクターの生い立ちや外見などが、引継がれてきた現在のアメリカで生活している子供達そのものを表しているからかもしれない。
例えば、1854年に家族でスカンジナビアから移民として渡米した「クリスティン」は青い瞳のブロンドヘアの北欧女の子。
1904年に孤児としてお金持ちの叔母に育てられたビクトリア時代の女の子「サマンサ」は、茶色の瞳のブルネット。
という感じで、子供達も家で聞かされ育っているだろう先祖話が自分のことのように感じるのだろう。
殆どの女の子が自分と同じようなお人形を抱いているのに遭遇する。それもそのはず、しっかり人種別にお人形は勿論、お話も作られているうえ、お人形と同じ洋服を自分のサイズで買うこともできるのだ。「お人形を自分に見立てることができる」点で、ある意味多少なりとも自尊心の向上に繋がるかもしれないな〜、とも思う。

そんなわけで、私もちょっと十代に戻った気分で行って来ましたよ〜。
周りの女の子は片手にアメリカンドール。
私は片手に日本人形でも持って行けば良かったのか、小さい女の子から高校生くらいの女の子までもが片手にアメリカンドールを抱いている。
「もうあるじゃないか、買わなくてもいいじゃん。なんでわざわざ抱いてくるんじゃ」
と思いきや、2階にはお人形の為の「美容院」があり、そこに女の子達がお人形を連れて行くということを発見した。しかも奥の方にはお人形の「病院」まであった。
極め付けには、お人形と一緒にお食事ができる(人形はできないってのに)レストランまでもある。そこではお人形用の椅子がお客さんの椅子の隣にあったり、お人形用のカップやらちょっとした食事まで出してくれる。
値段は高くつくが、オママゴト的空間があったりして女の子ならちょっと覗いてみても損はない。ちなみに日系のお人形のお話は出来ていない。(あらた)