大人もうなる! 「小学六年生」のディープな韓国特集
「最上級生のためのカルチャーマガジン」をうたっているだけあって、読み応え十分!
ヨン様&韓国ブームがまだまだ続くなか、学習雑誌「小学六年生」までもが、とうとう韓国ブームに乗り出した。11月号では、「韓国まるごと大百科」と題し、50頁以上にわたる大特集を組んでいるのだ。


となると、つい「お母さんたちが夢中のヨン様♪」とか「韓国四天王」とか、イケメンズラリの誌面を想像してしまうが、これが実に真面目に取材され、まとめられた力作である。

たとえば、韓国の教育庁の先生に話を聞いているが、その内容は「子どもの語学留学に親がついていくことも。子どもの教育にかけるお金はさすまじく、家を売る人もいるくらい」などと、シビアなもの。

また、家で毎日1時間以上勉強する子が90%以上で、1年生から週1でPC授業が行われていること、儒教の影響から子どもたちは先生を「神様のような存在」として尊敬していることなど、カルチャーショックな事実もある。

ちなみに、韓国のはやりモノからカルチャー・ホビー情報のほか、韓国でいま大人気のまんが、小学校の給食なども紹介されており、「トイレは、入り口の壁に巨大なロールペーパーが備え付けられ、各自使う分だけとって個室に向かう自己管理システム」「校内放送やチャイムを調整する専任の職員さんがいる」など、細かいネタも満載だ。ところで、この企画の意図は? 編集部に聞いてみた。


「韓流ブームは、ふつうの情報誌なら『いまさら』ですが、ローティーンにとっての韓国は、全然知られていないですよね。ニュースやトピックなど、ある程度の情報はあるけど、実際にどんな国なのか、子どもたちがどういう生活をしているのかは知らない。それで、ブームをそのまま子どもに当てはめるのではなく、実際に取材に行ってみて、直撃インタビューや学校取材などを通して、小学六年生としての視点でまとめました。確信を持ってやったわけじゃなく、取材してみたら、意外と知らない事実が集まったというのが、結果的に良かったですね」

ターゲットはもちろん「小学六年生」だが、大人も十分に楽しめる内容である。いま韓国に夢中の人も、「韓国ブームはもういいよ…」と飽き始めている人も、この特集なら、新たな一面を発見できるかも!?(田幸和歌子)