
「文字の浮き出るビアカップ」は、その名のとおり、ビールを入れるとその泡が文字になるというカップ。さっそく試してみた。「よりきれいに泡文字が出る」というアドバイスに従って、ビールと一緒にあらかじめ冷やしていたカップに、ビールを4分の1ほど注ぐ。この時点では、ごくふつうのビール。ところが3分、4分、5分と時間が経つうちに……たしかに出てきました「泡」の字! 明らかに、しっかりと、白い泡が「泡」と主張していたのだった。
よくカフェなんかで、泡で絵を描いたカフェラテやカプチーノを見ることはあるけれど、ビールの泡が字や絵になってるのは初めて。どうしてこんな商品が生まれたのだろう? カップを販売している滋賀県信楽町の陶光菴、古谷さんに聞いてみた。
「窯元の者が、ふと『文字が浮かぶのはどうか』ってアイデアを思いついて。発想はシンプルなものなんですよ。でもなかなか字がうまく出てこなくて、そこからは改良に改良を重ねて作りました」
現在、特許出願中なので詳しいことはヒミツだが、要するに、カップの底に上薬がかかっていない部分があり、そこに泡文字ができるのだとか。画数の少ない文字なら応用がきくので、「泡」のほか「寿」「祝」「宝」「愛」「父」「金」などバリエーションも豊富だ。
もともと陶光菴さんは、信楽焼専門の陶器のお店。
このカップはネットでの通信販売のほか、東急ハンズでも販売中。ネットでの注文なら、別途料金で文字のオーダーメイドも可能だ。自分だけのマイ文字泡が浮かんだビール、なおさらおいしそうです。(矢部智子)