小・中学生がデザインした「ふくろう交番」の評判は？

最近、池袋に現われて通行人の度肝を抜いたものといえばなんと行っても東口の新交番。写真を見ていただければ分かるとおり、ふくろうをモチーフにした斬新なデザインは一度見たらもう忘れられない…。

それまで目立たない場所にあった「池袋駅東口交番」の移転に伴い、新しい交番のデザインを豊島区内の小中学生から募集。その末に選ばれた4点の作品を元にして建てられたのがこの新交番。利用者の目に付きやすいよう、インパクトのある交番を目指して建てられたとのことだから、その点では目的を果たせているのではないだろうか。建物の側面には元になった4点のデザインの原画が貼ってあって、デザインと実際の建物を見比べるとなるほどこの部分はこの作品から取ったのかーと、ちょっと楽しい。

さて、この交番が開所された4月1日から早くも2ヶ月が経ったのだが、実際、評判はどうなんだろうか。現在、東口の商店街には「祝・池袋東口新交番庁舎誕生」という旗がいたるところに立っている。まずはその旗に名前の記されていた「池袋東口美観商店会」に話を伺ってみた。「評判ですか…。えー、ちょっと大き過ぎるとか…あとは、他の交番にない変わったデザインでいい、ですとか…」とのお答え。意外にも賛否両論か！

警察に電話だなんて、とビクビクしながらも「池袋警察署」にも問い合わせてみた。受付の方は電話をふくろう交番の方に直接つないで下さったようなのだが、「そういうことに関しては私どもはお答えできないことになってるんですよ」と厳しい口調で言われてしまった。これが法律の壁なのか！いや、別に法律じゃないか。とにかく、「交番のことに関してはここに聞いてください」とのことで、別の部署に再度問い合わせる。すると今度は大丈夫。交番のできたいきさつなどを教えていただいた後（交番のデザインを公募する、というのは全国的にも類を見ない試みだったという）、ふくろう交番の反響について伺ってみると、「観光地のようになってます。遠くから見に来る方もいらっしゃって、警官がシャッターを押してと頼まれると言っていましたよ。駅を出てほぼ正面にあるので待ち合わせ場所としても利用されているんです」とのこと。これはすごい！もはやただの交番の域を超えている様子。

「いけぶくろ」→「いけふくろう」という、考えてみれば壮絶なダジャレを、ついに可愛らしいデザインにまで昇華させた「ふくろう交番」。池袋にお越しの際はぜひその目で確かめていただきたい！（スズキナオ）