「♪ちゅ~るちゅ~るちゃおちゅ~る~♪」

思わず口ずさんでしまう「CIAOちゅ~る」のCM。
そのインパクトもすごいが、もっとすごいのは、猫たちの猛烈な食いつきぶりだ。

猫たちを狂わせる「CIAOちゅ~る」の魔力についてメーカーに聞いた
夢中すぎる猫になってしまう魅惑の「CIAOちゅ~る」。

手から夢中で食べる姿を見ると、猛烈に「猫を飼いたい! ちゅ~るをあげてみたい!」「猫を飼ってた頃に、ちゅ~るがあったなら……」と悶々としてくる。
と思ったら、ネット上には自分の猫にちゅ~るをあげてみた動画をアップしている人が多数いることを知った。さらに、あまりの食いつきの良さに不安を感じている人たちがいることも。
猫たちを狂わせる「CIAOちゅ~る」の魔力についてメーカーに聞いた
「ひげねこルール―」

なぜそんなにも猫を狂わせてしまう魅力があるのか。

「CIAOちゅ~る」の開発の経緯などについて、いなばペットフードに聞いてみた。


成分にまたたびは入っているのか?


「もともとキャットフードの缶詰・パウチ・カップ・猫おやつをメインに販売していますが、猫おやつの中で弊社シェアは高く、さまざまな新商品を出していました。なかでも、“手から与えているおやつ”に着目した商品としてはもともと『焼シリーズ』などがありましたが、焼シリーズはほぐして与える場合に、手が汚れるという課題があったため、細長いパウチから絞り出す液状(ペースト)の商品を開発しました」(マーケティング部担当者 以下同)

「ちゅ~る」は2012年春に発売開始。製造機械から改良して開発したものだという。
ところで、ネット上に多数ある「CIAOちゅ~るをあげてみた」系動画のきっかけとなったのは、2015年1月にスタートしたCMだったそう。
CMでは、2匹の猫が顔を寄せ合ってちゅ~るを舐める様子や、自分の手で抱える様子、立ち上がって舐める様子など、猫好きにとってはたまらない姿が多数紹介されている。
「このCMを真似する投稿動画が多く、翌年には、投稿動画のみでCMを制作しました」
やはりCMの猫の姿に触発されて、「うちの猫でも試してみたい!」「CMみたいに動画を撮ってみたい」と思う人が多かったということ。そして、それをもとにさらに投稿動画によるCMが生まれたということだ。


「さらに、昨年10月には、ちゅ~るCMアプリも制作しました。『web動画モデル猫ちゃん大募集キャンペーン』も行い、『採用されるためのちゅ~る講座』として動画の撮り方のアドバイスなども行い、さらに投稿も増えています」
猫たちを狂わせる「CIAOちゅ~る」の魔力についてメーカーに聞いた
左から「コタロー」、「トラ」、「チャチャ」、「サスケ千葉」

ところで、いちばん気になるのは、あまりの食いつきの良さ。

ネット上では「またたびが入っているのではないか」などと考える人、不安に感じる人のコメントもチラホラ見かけるが……。
「成分にまたたびは入っていません。鮮度の良い素材をベースに製造されています」

原材料を見ると、商品ごとにまぐろやかつお、鶏肉などをベースに、タンパク加水分解物、糖類、植物性油脂などが含まれているだけで、やはり「またたび」や、それに類する成分が入っているわけではない。

残念ながら、猫を夢中にさせる製造方法は、企業秘密。しかし、液状であることによってダイレクト「鮮度の良さ」が感じられることと、ちょっとずつ舐めるパッケージなどに、原因の一端はありそうだ。

あまりにも夢中になるため、毎日あげても大丈夫かという声もあるが、基本的にはパッケージの記載にあるように「1日4本を目安に」とのこと。

いつか手渡しで食べさせてみたい「ちゅ~る」。どこか猫カフェなどで、「ちゅ~るを食べさせるオプション」など提供してくれないものだろうか。
(田幸和歌子)

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