アメリカではコーラが1本約18円になる日がある!
アメリカ人の体内には血液の代わりにコーラが流れているのではないかと思うくらい、コーラを飲む。冬でも夏でも季節を問わず、スポーツの後にも、映画を観ながらでもコーラ。
毎度の食事でも、ホットドッグやピザにコーラはもちろん、中華料理もコーラ。さすがにフランス料理にコーラとは言わないかもしれないけど、すしはコーラですね。

これだけコーラを消費するのだから、家計に占めるコーラ代の割合はすごいだろう。コンビニとかで買うと、350mlの缶入りが1本$1くらいだから、1日3本飲むとして、1月$90。4人家族で$360。約4万円(1ドル110円で換算)。
うげげ、すご。と思っていたら、家で飲む分はスーパーでまとめ買いするのだそうだ。350ml缶12本入り1ケース、定価でだいたい1ケース$5。1本42セント。45円くらい? さすが安いなー、と思っていたら、時々セールがあるという。12本入りケース、セールで1ケース$3。
1本25セント。約27円か。よし、買いだな、と手を伸ばそうとしたら、待ったがかかった。まだまだ安くなるのだそうだ。

近所のおばさんの話によると、コーラの価格は年に2回ほど大安売りになるのだそうだ。普段はセールでもせいぜい1ケース$3が限界だが、さすがのスーパーも赤字覚悟で売り出す値段は、12本入り1ケースで$2! 1本17セント。
約18円。ほとんどアルミ缶代かそれ以下じゃなろうか。ひゅあー、運送費とか考えると全く採算とれてないだろうな。

そんな大安売りは決まって、5月最終月曜日のメモリアルデーと7月4日の独立記念日の前の週にあるのだそうだ。メモリアルデーは、初夏の初めてのロング・ウィークエンド。そして独立記念日は夏の長い一日を満喫できるナショナルホリデー。
暑い日差しと長い日。こうなったらアメリカ人の頭の中は、バーベキュー占められてそれ以外にない。バーベキュー、バーベキュー、バーベキュー。そしてバーベキューと言えば、コーラになるのだ。

ニューヨーク郊外の大手スーパー・ウォーバウンスの食品管理部門の人に話を聞いてみた。「これらの日の前は皆バーベキュー・パーティーなどの準備で大きな買い物をするので、積極的にセールを催すようにしている。
コーラなどを安くすることで集客が望める。」とのこと。

近所のおばさんはそんなスーパーの思惑を読んで、最安値でコーラを買い込むのだ。すっごーい。ところがおばさんはそれだけでは満足しなかった。この時期企業も販売促進を狙って、割引券を配ったり、リベートと呼ばれる返金サービスをする。それらを利用して、おばさんが最終的に手にいれた値段は、350ml缶12本入りケース、1ケース75セント。
1本6セント! 約7円?!
参りましたー。(チン・ペーペー)