日本に「富士山」はいくつある?
JR新富士駅にある「ふるさとの富士山の石」。日本各地の富士山の石が集められている。
夏山シーズン到来。♪富士は日本一の山〜、なんて歌もあるけど、一度は行ってみたい富士山。
登山なんて嫌いという若者も、なぜかやってくる。外国人にも人気で、標高3776メートル、世界の山では決して高い方じゃないのに、「フジヤマ」と言えば、だいたい分かってくれる。

さてさて、そんな「富士山」、実は日本にたくさんある。銭湯の壁に……なんてオチじゃありません。ちゃんとした山の話です。

富士山の特徴と言えば、「八」の字形の広くなだらかな裾野。
とても美しく、登るより見る方がいい、って人も多い。全国各地に似たような形の山があって、「富士山」や「○○富士」と呼ばれている。筆者の故郷、長野県諏訪地方にも「諏訪富士」がある。日本全国いくつあるのか。調べてみた。

まず、ずばり「富士山」という名前の山。
読み方は「ふじやま」「ふじさん」両方あるけど、三省堂の『日本山名事典』には全部で16あった。茨城県や栃木県に多いみたい。

さて、「○○富士」も含めたらどうか。前出の『日本山名事典』には、「主な富士山名」として218ある。そして本家富士山のお膝元、JR新富士駅には、全国216の「○○富士」の石を集めたモニュメントがあった。「○○富士」は各地方で呼ばれる愛称で、地図上の正式名じゃないことが多い。
だから、少しずつ数が違っちゃうみたい。だいたい220ってことでいいかな。

と、すっかり安心してたら、新たな情報が! 『おらが富士340座』って本があるという。著者は富士山研究家の中島信典さん。なんと18年を掛け、全国の富士山を調べ歩いたという。うーん、すごい。
一朝一夕に分かるネタじゃなかったのね……。

ということで、富士市役所広報広聴課にヘルプの電話。「HP上に、私共で分かる範囲の『ふるさとの富士山』を載せています」その数、320以上。最初は216だったのが、各地から情報がどんどん寄せられ、100以上増えた。「現在でも、頻度は多くありませんが、新しい富士山の情報が届きます」今だ発展途上ってことで、これからも増えそうな勢い。

都道府県別数では、兵庫県、岡山県、北海道、長野県……の順。
同HPでは、現在も「ふるさとの富士山」情報を募集中。あなたの郷土の富士山、載ってますか?(R&S)