
まずは、パソコンにスピーカーを繋げて曲の準備。スピーカから流れる歌声をマイクでひろっての挑戦です。1曲目は永遠の名曲、サザンオールスターズの『いとしのエリー』からいってみたいと思います。これ意外と難しいのが曲の頭合わせなんですよね。どうしてもカラオケとCDの微妙なズレが出てしまい、うまくいくまでに約15分。その間に店員がウーロン茶を運んできて、意味不明な事をする一人の男を下げずんだ目で見ていきました。曲が始まると、さすがホンモノ! 微妙なビブラードから細かなアレンジまで難なくこなしていきます。もうラストはテンション上りまくりで、ややハウリング気味。果たして点数は……?
すると表示は「歌唱時間が少ないため、採点できませんでした」。
そんなはずはないだろうと、続いてはトラジ・ハイジの『ファンタスティポ』で挑戦。アップテンポな曲にノリノリになりながらも『いとしのエリー』の悪夢が脳裏をかすめます。「♪ファンタスティポへ〜〜」とラストを向かえ、いよいよ採点! すると表示は……「46点」。46点? 本人ですよ!? 続いて大ヒット曲、ケツメイシの『さくら』でやるもまたまた「58点」。普通に歌ってもなかなか出せない低得点です。なんでこうなるの? 100点とは言わず、かなりの高得点を期待していただけにショックな結果です。
気になる疑問を解消すべくカラオケ機器メーカーの第一興商さんに採点の仕組みを聞いてみました。採点は基本的に減点方式で、楽譜から音程が外れたり音量が足りなかったりすると次々と減点。感情込めすぎてアレンジしても減点。より機械的に、そして歯切れよく歌うことが高得点の秘訣だそうです。
もうしばらく続くであろう忘年会、新年会の宴会シーズン。カラオケで低得点を出してしまった時には、ぜひこう言って下さい。「本人でも厳しいらしいよ」と。もしかしたら、この結果が少しだけあなたの心を慰めてくれるかも知れません。ちなみに高得点を出しやすいのは童謡など音程の起伏が少ない曲だそうです。
(木南広明)