
この郵便番号は、各市町村の町名ごとに振られています。つまり、○○市△△町、の部分まで番号で表現されているわけですね。そのおかげで、住所をこまごま書かずに、町名まで省略できちゃう……はずなのですが、やっぱりついつい書いちゃいますよね。
ところで、実際に町名があっても、そこに人家が無い、というケースは案外全国に散らばっています。
理由はさまざまです。過去には人家があったのだけれど、過疎や災害などの理由で離れざるを得なくなり、無人になってしまったりとか。
たとえば、山梨県の甲府市に塔岩(トウイワ)町という町があります。郵便番号は400-1216。ところがこの町には、もう何年も前から、人が住んでいません。それどころか、たどり着くための道もほとんど無い、と言ってもよいくらいです(かろうじて林道があるようですが)。
それでも、郵便番号は存在しています。来るはずの無い、あるはずのない手紙をずっと待ち続けているのです。
試しに出してみたらどうなるのかなと思いましたが、住所になんて書けばいいんだよ、とアタリマエの結論に達して数秒で断念しました。
また、災害などで一時的に人が住んでいない地域の郵便番号は、きっと、早く今まで通りに手紙が来るように、と、待ちわびているのでしょう。
そういえば、南極にある昭和基地にも郵便局はあります。以前は、100-70という5桁の番号が振られていましたが、現在は特にありません。風景印など消印は存在するのですが、実際には東京中央局で集められ、船に乗せられ、というプロセスを通るため、東京中央の郵便番号で事足りてしまうんですね。
ちなみに、富士山頂郵便局は、418-0011。宮内庁内郵便局は、100-0001。
一番小さい番号は、札幌市北区北十条西(1〜4丁目)の、001-010。一番大きい番号は、山形県飽海郡遊佐町菅里の、999-8531かな?
ラッキーセブンは、徳島県美馬市穴吹町古宮が、777-0007ですね。
しかし、こうして郵便番号簿を見ててしみじみ思ったのですが。
茨城県水戸市が310で「み・とぅ」と読めるのは、本当によくできた偶然ですよね……。
(谷和原のぞみ/お気楽ステーション)