レアな天気記号を探せ!
(上)東京や千葉で黄砂が観測された4月18日、ロシアで観測された天気。何の記号かわかりますか? ※答えは下記サイト「気象庁 天気図の解説」内の「天気記号と記入形式(日本式)」をクリック (下)これが「ちり煙霧」の天気記号だ
以前コネタで話題となった「地図記号に『老人ホーム』と『風車』が新登場!」。新記号誕生の話題は新聞やTVのクイズ番組でも取り上げられ、改めて地図記号への関心の高さが示された。
そして、地図記号と並ぶ人気の記号と言えば? それは地図記号が表す「地」の対極、「天」を表す天気記号ではなかろうか。毎日気になるお天気、記号の方もちょっと気になるもの。

○は快晴、●は雨……明治時代から使われている日本式天気記号、時代を追うごと少しずつ変わってきた。最近では昭和63年に「雷強し」「雪強し」の2つが追加され、現在21種類もの記号がある。そんなにあったの? 中には滅多に見られない珍しいものがあり、そのひとつが「ちり煙霧」という天気。以前、NHKラジオの気象通報を聞いて半年間毎日天気図を描き続けてみたが、スーパーマンのマークにも見えるこの記号を書けたのはたったの一度。
それくらいレア。放送中に記号が思い浮かばずあたふた。気象庁天気相談所に聞いてみても、「そうはないでしょうねえ」とのお答えだった。

日本付近で「ちり煙霧」が観測されるのは、黄砂が降るときが多い。中国大陸から運ばれてきた細かい砂粒が空気中にフワフワたくさん浮かび、視界が2km未満になった時に「ちり煙霧」と名づけられる。「ちり煙霧」の定義は「ちり又は小さな砂の粒子が浮遊している状態」とされ、そのほかには火山灰などにより観測されることもあるが、過去にも非常に稀な現象である。
4月18日、東京でも6年ぶりに黄砂を観測。しかし、この日は視界が7kmあったため、残念ながら天気は「ちり煙霧」ではなく、ありふれた「晴」となったようだ。

このところ、車に乗るたびフロントガラスがやけに砂っぽく感じられる。黄砂のピークは3〜5月。発生源である中国やモンゴルの砂漠地帯の雨が昨年来少ないため、今年は黄砂の量が例年になく多く「当たり年」になっているという。ということは、天気図で「ちり煙霧」に出会える可能性も高くなる。
おみくじで大吉を引くより難しいかもしれないけれど、この記号を見つけた朝、気分はちょっとだけスーパーマンになれるかも。朝刊をチェック! してみましょう。
(R&S)