マンガで自分史を! 話題の『劇画社長』に迫る
(写真上から)『劇画社長』サンプル表紙です。<br>女性社長には、こんなタッチはいかがでしょう? 制作を依頼できるブレーン作家さんの作品<br>『バンカラ社長』の1場面。この後、バンカラ社長が高校卒業後の夢をアツく語る!<br>ツカサのウィークリーマンション社長がリリースした自分史。表紙の顔、ソックリですよね〜
『劇画社長』とは、会社社長の「自分史」あるいは「社史」をマンガで本にしてくれるというサービス。ふつう、自分史というと親戚や取引先、従業員一同などに配ってあまり読まれずに終わり……というパターンが多いもの。

確かに会社案内などを営業先に置いてきても「あっ、目を通しておきますねー」と言いつつオフィスの片隅に放置される……のが圧倒的かもしれない。しかし、マンガの社長史や会社史なら「なんだこの会社は?」と必ず読んでもらえる! というのがウリだそう。

さっそくサンプルを取り寄せてみたところ、「町一番のワルだった! 誰にも負けたくなかった! だから、俺は社長になった!」という煽りコピーに、学ランに破れた学帽、足元はゲタ(!)というレトロな「番長」タイプの主人公……。う〜む、これは現在、社長になっていると思われる世代が若い頃に読んできたマンガを意識しているのだろうか?
読んでみたところ、「硬派」という言葉が似合いそうな熱血漢タイプの主人公が、一国一城のあるじとして社長をめざす『バンカラ社長』というストーリーはじめ、他にも『俺の海』『浅倉電気物語』という2篇のサンプルマンガが収録されていた。

このサービスを提供する『株式会社まちおこし』さんに問い合わせてみたところ、2005年10月より開始したばかりのサービスなのだそう。まずライターが社長の人生を綿密に取材し、それを元にオンリーワンの物語をつくり上げていくというシステム。
単にマンガにする、というだけでなく読者に感情移入してもらい、商品や会社に興味と親しみを感じてもらえるよう様々な工夫をしているのが特徴だそうだ。もちろん、劇画調、少女マンガ調、ギャグマンガ調などタッチも自由に選べる。
気になるお値段はページ数×5万円(表紙カバーデザイン込み・印刷代は別途請求)。最低、14ページからの発注になるそうなので基本価格は70万円! 「バリュープラン」という52ページのプランだと260万円。最高級の「ハイグレードプラン」だとなんと! お会計は1千50万円也(このプランだと、完成本1,000冊プレゼントに加え、ポスタープレゼントという特典もあるそう)。
いっ、いっせんまん!? と驚いてしまった貧乏人な私だが、社長クラスともなると1千万くらいはまぁいっか……って感じなんでしょうかね〜? 

ちなみに、受注第一作はツカサ・ウィークリーマンションのCMなどで有名なツカサグループ代表の川又三智彦氏。
『1000億円を失って5000億円の夢が見えてきた』というタイトルで、資産1000億円の富豪から1000億の借財地獄に……ドン底からの復活をドラマティックに描いた自分史をリリースされたそうだ。なるほど、資産1000億とかいうレベルなら、この価格設定もナットクです!?
しかも、第二作目も内閣府所轄 頭脳スポーツ財団頭脳スポーツ協会の前野茂雄理事長の人生を描くことがすでに決まっているそう。最近はメディアに取り上げられることも多く、同社には問い合わせなどもひっきりなしの状態という。

まぁお値段はともかくとしても、マンガって週刊誌の裏とかに載っている通販4コマとかでも何気なく読んでしまうのは確か。一生に一度、マンガのヒーローになってみたい! という社長さん、思い切って挑戦してみてはいかがでしょうか。あんがい、涙と感動のストーリーができあがるかも!?
(野崎 泉)