亥年の2007年、イノシシは人気者なのか?
イノシシ年のイノシシの扱われ方は如何!?
今年の十二支はイノシシ。新年早々、イノシシに人が襲われるといったニュースもあり、これはイノシシ年ならではか、と思ったがそんなことはない。
この冬の時期は毎年、人とイノシシの事故は起きている。

そもそも十二支は中国「殷」の時代に十干と組み合わされて日付を記録するのに利用されるようになったもので、ご存知のとおり、子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥の総称である。この十二支にはそれぞれ動物が当てはめられているが、これは十二支を覚えやすくするために使われるようになったもので、動物そのものに深い意味があるわけではないと言われている。

ところで、年が変わる度に年末年始は十二支にちなんだ動物たちが新聞やテレビで取り上げられる。
申年は日光猿軍団とか戌年はわんわんサーカスといった具合である。

さて、イノシシ年の今年はどうなのか。テレビではあまり派手なパフォーマンスは見かけなかったような……。
イヌやサルは人間になじみがあるし、愛嬌があるので取り上げられやすいがイノシシは今ひとつ野生が強いというか、地味である。そこで、イノシシ年のイノシシの扱われ方について調べてみた。
新聞では亥や猪の文字のつく地名の話や、中国、韓国では亥年はブタ年といった話題が。イベント関連では他の動物たちと同じように動物園でイノシシと記念撮影などといった期間限定の企画が行われていた。
どこか、もっとイノシシ年だから、と盛り上がっているところはないものか……ということで「いのししレース」で有名な伊豆にある「天城いのしし村」に問い合わせをしてみることにした。
「天城いのしし村」はイノシシを見るもよし、食べるもよしのイノシシテーマパークだ。さっそく「天城いのしし村」に今年は例年と違うのかどうかを聞いてみた。
「そうですね、今年の年明けは例年よりもお客様は多いでしょうか。今日も多くのお客様がいらしています。(8日取材)でも、イノシシ年だからといって特別なイベントはありません。新年に入ってイノシシと記念撮影というのやりましたが、こちらも20組限定でもうすでに終わりました。この先は特に予定はないです」
あれ、何だかイノシシ年にしてはあまり盛り上がりのないコメント。
「マスコミの方は写真を撮りたいと今でもまだ皆さん、お見えになります」とのこと。
「うちでは通年イノシシが見られますし、特にイノシシ年だからどうこうということはありませんよ」とさらり。

何か釈然としないのでさらに調べてみると、福島県の二本松にあるホワイトライオンなど珍獣で有名な東北サファリパークでイノシシの曲芸の特別公演が行われていたことが判明。さっそく問い合わせをしてみた。
「いやぁイノシシ年だからイノシシの曲芸というわけではないんですよ。
もう5年ほど前からやっています。今年はイノシシ年ということで、新年に公演をやっただけです。確かにイノシシ年の影響か例年よりは若干お客様は多かったですね。でもこの後は例年通り、お客様の入り具合や天候を見て公演は行うようになると思いますよ。実は年末年始にマスコミさんから曲芸を撮影させてほしいという依頼もあったのですが、イノシシはもともと臆病ということもあって、やはりうちに来ていただいたお客様に見ていただきたいということで取材はお断りしたんです」とのこと。

どうやら今年の十二支の動物について盛り上げたがるのは私たちマスコミ関連の人々だけなのかもしれません。
最後に過ぎ去った十二支の動物はどうなっているのか。
昨年、戌年で引っ張りだこであっただろう、わんわんサーカスのHPを見てみると何とも興味深い一文を見つけた。
「戌年は終わってしまいましたが、12年後の戌年を目指してわんわんサーカス今年も頑張ります!」
(こや)
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