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希少動物「珍渦虫」の謎の多さを研究者に聞く 進化の過程を知る糸口に?

はやぶさ2が小惑星リュウグウの探査へ向かうなど宇宙の調査が進む現代だが、地球上でも日々新しい発見が続いている。昆虫は年間2万種も新種が認定されているし、地球の総面積の70パーセントを占める海、なかでも深海へ行くのは宇宙に行くより難しいともいわれ、多くの謎が残されている。深海の生き物には金属のうんちをする海老や、マグマの熱水に棲息するチューブワームなど不思議なやつらが多い。
希少動物「珍渦虫」の謎の多さを研究者に聞く 進化の過程を知る糸口に?
筑波大学下田臨海実験センター

ところで「珍渦虫(ちんうずむし)」という名前を聞いたことはあるだろうか。筑波大学などのグループが昨年、西太平洋で初めて希少動物・珍渦虫の新種を発見したと発表した。
動物の起源や進化の過程を知るための糸口になるのではと期待されている生き物だ。珍渦虫とはいったいどんな生き物なのか、研究者である筑波大学下田臨海実験センターの中野裕昭(なかの・ひろあき)准教授に話をうかがってきた。
希少動物「珍渦虫」の謎の多さを研究者に聞く 進化の過程を知る糸口に?
中野先生、ご協力ありがとうございます!

中野先生は東京大学、東京大学大学院でウミユリを研究、卒業後はスウェーデン王立科学アカデミーとイエテボリ大学で計6年間珍渦虫の研究をし、現在も調査を進めている。筑波大学下田臨海実験センターへ来てからは平板動物の研究も行っている。

珍渦虫とはどんな生き物なのか


珍渦虫は海に住む海産無脊椎動物で、脳などの中枢神経系、眼、肛門、循環器官、生殖器官を持たない極めて単純な構造のため、どこに分類すればいいのか専門家も長い間頭を悩ませてきた生き物だ。クラゲなどに比較的近い動物であるという説と、人などの背骨を持つ脊椎動物(せきついどうぶつ)に比較的近いのではという説がある。多くの動物の祖先に共通する特徴を持つ可能性があり、研究が進めば生物の進化について発見があるかもしれない。
希少動物「珍渦虫」の謎の多さを研究者に聞く 進化の過程を知る糸口に?
三浦半島沖で採取された珍渦虫 撮影:新潟大学 大森紹仁

珍渦虫は1949年にXenoturbella(セノターベラ)という学名がつけられた。「Xeno」が珍しい・奇妙なという意味、「turbella」がウズムシという意味で、直訳すると珍しいウズムシで「珍渦虫」になる。この和名は1960年代に出版された動物学辞典に掲載されているが、仮名表記がなく読み方は不明。索引の「ち」の項目に載っていたため、かろうじて始めの一文字が「ちん」であることはわかった。しかし「ちんうずむし」なのか「ちんかちゅう」なのかはわからない。そこで中野先生は動物の分類学を専門にしている研究者に相談、「ちんうずむし」がいいのではということになった。
希少動物「珍渦虫」の謎の多さを研究者に聞く 進化の過程を知る糸口に?
収縮した状態の珍渦虫 撮影:新潟大学 大森紹仁

この謎多き珍渦虫、1990年代には貝の仲間だとされた時期があった。DNAから貝の遺伝子が出たためだが、実は食べた餌の貝が検出されたためということが後に判明。
どうやら珍渦虫の餌は貝のようだが、体内から貝の幼生や精子が発見されたことはあっても、餌を食べる瞬間を目撃した人はいない。中野先生も珍渦虫を2~3カ月絶食させ、二枚貝の幼生を与えるという実験をしたことがあるが、まったく食べなかったそうだ。それどころか2年近く絶食状態でも平気だったという。

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「希少動物「珍渦虫」の謎の多さを研究者に聞く 進化の過程を知る糸口に?」の みんなの反応 3
  • 匿名さん 通報

    こういう生物学的な話題は大好きです。

    4
  • 匿名さん 通報

    ご先祖様か

    2
  • 匿名さん 通報

    深海って…ロマンだよな…。

    1
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