名札型、ゲーム機能つきも!? 防犯ブザー事情
いろいろ出てます、防犯グッズ。
4月から我が子を小学校に行かせるわけなのだが、やはり心配なのは、通学などの安全性。
自然と、町で防犯ブザーなどにも目がいくようになったが、先日、スーパーのレジ横で見つけたのが、「防犯名札アラーム」である。


まずパッケージの写真の女の子の驚きの表情が、生々しくて、目を奪われた。手にとって、そのユニークなコンセプトに、心奪われた。
というのも、これ、その名の通り、胸元の名札の下に防犯ブザーをそのまま仕込んでおいて、緊急時にはいつでもすぐリングを引っ張って、ブザーを鳴らせるというものなのだ。

身の周りの子どもたちを見ると、防犯ブザーをかばんにアクセサリー感覚でぶらさげてる子や、なかには、かばんの中にしまってる子などもいて、肝心なときにちゃんと役立つかは微妙に思えるので、いつでも引っ張れるのは、確かに安全かもしれない。
とはいえ、リングが名札の下からいつでも顔をのぞかせてるのは、ちょっと異様な感じにも見える。私が不審者だったら(って前提からしておかしいが)、あえてこの危険なムード漂う子をさらおうとは思わないから、効果アリか。


ちなみに、防犯グッズコーナーを見てみると、たまごっちみたいに、ゲーム機能のついたブザーまで最近はあるようだ。
ゲームがオマケなのか、ブザーがオマケなのか。いずれにしろ、日ごろピコピコ遊んでるゲームで緊急時に対応というのは、ちょっとのんきそうである。

こうした防犯対策は、親だけでなく、当然、学校側も力を入れており、入学式にもらう一式に防犯ブザーが入っているケースもあると、ある小学校のママが言っていた。
「でも、こども連れで集まると、ラーメン屋とか店の中で、防犯ブザーひっぱる子が一人はいて、とんだ迷惑客なんだよ(苦笑)」
た、たしかに……。

余談だが、最近では、避難訓練も、従来のお約束の「調理室(宿直室)から火災が発生しました」というものから、「不審な人物が入った」設定にかわっている学校が、けっこう多いらしい。

「『ただいま不審な人物が校内に侵入しました』ってねー、先生がマスクにへんな帽子かぶって、不審人物やるんだよ」
と、私の友人は、姪が嬉しそうに避難訓練の放送をマネするのを聞いて、戸惑ったそうだ。
そういえば、私の姪も「うちの学校は不審人物講習会があるんだよ」と、これまた楽しげに話してたっけ……。

こんなご時世でも、当の子どもたちは、いまひとつピンときてなさそうな防犯対策。学校も親も、もちろん本人も、万が一に備えて、十分注意したいものだ。
(田幸和歌子)