仮面ライダーに出演していた意外な人々
ショッカーの幹部パーティーが開かれた回を含む第38話から第43話までを収録、<a href="http://item.excite.co.jp/detail/ASIN_B000BDJ0ZM/">『仮面ライダー VOL.7』 </a>(amazon)のDVD
以前、コネタで「ショッカー幹部パーティーワインセット」をご紹介したのをきっかけに私も久しぶりに「仮面ライダー」作品を見たのだが、色々と面白い発見があった。

ショッカーの幹部パーティーが開かれた第39話『怪人狼男の殺人大パーティー』では、狼男に襲われる幼稚園の先生が出てくるのだが、この役をやっていたのは平成版『大奥』でテレビ、映画ともに奥女中役で人気を集めた鷲尾真知子。
顔の雰囲気も声も現在とさほど変わらないけれど、やはり若い。芸歴の長い俳優さんたちは若かりしころ、意外な番組に出ていたというのがよくわかる。
そして1971年の放映当時はまったく気がついていなかったが、仮面ライダーの一回目から小林昭二演じる立花藤兵衛の、スナックのような喫茶店『アミーゴ』のアルバイト役で島田陽子が出ていた。島田陽子は「続・氷点」で広く知られるようになったけれど、この仮面ライダーの出演はその「続・氷点」出演の数カ月前になる。長い髪を真ん中から分けたアグネス・チャン風の髪は「ああっ、島田陽子だ」と今見てもすぐにわかる。この方も基本的に変わっていない。


仮面ライダーと言えば、私の中ではずっと本郷猛で俳優は藤岡弘(現在:藤岡弘、)だったのだが、改めてDVDを見直してみると、藤岡弘の仮面ライダーは意外と短かったことがわかった(仮面ライダーファンの方には常識中の常識?)。撮影中のケガが原因で降板。第11話から第13話は変身後の仮面ライダーと声のみ(吹き替え)で、今までのバイクの走り部分などを編集でつないだものだったということだ。

そしてよく言われていることだが、仮面ライダーの変身ポーズも第14話の佐々木剛演じる一文字隼人のライダーから。
で、この変身シーンも一番はじめの変身の時は「お見せしよう」と言いつつ、おもむろに一文字隼人が、着ていたベストのファスナーを下げてベルトを見せ「変身!」とやるのである。このファスナー下げ、この後も数回やっていたようだけれど、次第にファスナーは下げずに変身するようになる。
テレビの番組はドラマでもバラエティーでも何でもそうだけれど、制作者が試行錯誤しながら細かい段取り部分やコーナーを少しずつ変えていくところがある。この変身シーンもファスナー下げるのカッコ悪いぜ、みたいなことがあって、なくしたのかもしれないかと思うとちょっと面白い。

第14話からはレギュラーとしてマリ役で山本リンダが登場するが、島田陽子のお清楚ぶりとはうって変わってかなりお色気ムンムンだ。この回から立花藤兵衛の店は「立花オートコーナー」になるのだが、その開店記念に「わー、ごきげんじゃん」なんて言いながらやってくる。短いパンツ、いわゆるホットパンツ(当時はそういったんですよぉ)をはいてゴーゴーなんぞを踊ったりする。

撮影地も今はなき、向ヶ丘遊園や、ビックバードになる前のこじんまりした羽田空港が出てきたり、俳優さんたちの衣装や化粧の仕方からも時代を懐かしむことができる。
当時の女優さんたちの目力はすごいです。
特撮ものはフィルムで撮影されていたので多くの作品が現在も残っている。家庭用ビデオ普及前に子供時代を過ごした身としては、当時の作品を楽しみつつ、子供の頃の時代風景を見ることができるのは嬉しい限りです。
(こや)