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本の「発売日」って、どう決まってるの?

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タイトルや著者名、出版年月日など、「奥付」に入る要素も、実は決まりがありません。

本の「奥付」(※本の末尾に書名や著者名、出版年月日などが記載された部分)に載っている「発行日」や、「発売日」って、どう決まっているのだろうか。

雑誌の発売日にはルールがあるが、書籍の場合は、けっこう曖昧に思える。
奥付の日付が、実際の発売日と異なることはご存知の通りだが、このところ、書籍の仕事をする機会が続いて、担当者から数カ月前に「発売日は○月○日に決まりました」と言われたにもかかわらず、それが数日ズレたり、確認すると「○日でも△日でもどちらでも良いです」などという曖昧な返事をもらうことが多かったのだ。

実は、自分自身、かつて書籍出版社に勤務していたクセに、お恥ずかしながらルールをよく知らない。何社かの書籍編集者に聞いてみたところ、
「実は私もよく知らないんです」とか、「奥付の発行日は、実際に書店に並ぶ日の月末になっているらしいです」「翌月末になっていると思う」などの返事があったが……。明確なきまりはないものなの?

社団法人日本書籍出版協会に聞いたところ、
「書籍の発売日(発行日)は、各社まちまちになっています。これは、雑誌と違って書籍の場合、書店に一斉に並ぶことがないからです」
とのこと。

そもそも「発売日」というのはどこを指すのか。
「本屋さんに並ぶ日をだいたい想定して記すことが多いんですが、特にきまりはないんですよ。各社でのルールはあるはずですが、実際に本屋さんに並ぶ日に近い大安日を選ぶ会社などもあるようです」

実際に書店で手にとったときに奥付を見ると、発行日がずいぶん先の日になっていることも多いけど……。
「発売日の記載は、書店さんの注文に対応できることを踏まえて決めているもの。実際には今月末には本が書店に並んでしまうのに、書店からの返品を遅らせるために、記載する発行日を来月末にしておこうなんて会社もあるようです」
つまり、奥付の日付を実際の発売よりずいぶん先にするのは、出版社側が返品を遅らせ、できるだけ長く書店の棚に置いてもらうための工夫という面もあるようだ。

では、いっそのこと、奥付にある発行日を実際の発売日より半年ぐらい、あるいは1年先にしておくなんてのもアリでしょうか。
「奥付の発行日は書店に並ぶ○カ月以内などのきまりは特にないので、それもできなくはないですが、それを読者が見てどう思うか。逆にクレームを受けても困りますしね(苦笑)」

一般的に本の奥付には、「表題」「著者名」「発行者名」「発行社名」「印刷所名」「発行日」「刷数」「定価」などが記載されるが、そもそもこれらの要素に関しても「何を入れなければいけない」などは決まっていないのだとか。
「奥付に入れる要素は、特に法的拘束力もないですし、業界的なとりきめもありません。発行日も書かなくてはいけないものでもないんです。これらは、戦前に本の検閲があった時代の『出版法』で義務付けられたもので、慣例として残っているだけなんですよ」

そもそも本の「発行日」を書く義務もないとは! 記載が曖昧なのも、納得です。
(田幸和歌子)
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2008年3月24日 00時00分

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