先日、近所の店でユニークな商品を見つけた。その名も「大豆まるまるドリンク」。
ゼリー飲料のような容器に入っており、見た目は豆腐っぽいが、裏面の説明には「大豆ドリンク」とある。いわゆる豆乳とは別物なのだろうか? とりあえず1つ買ってみることに。
ひと口飲んでみると、まずはその旨味にビックリ! 大豆の甘味たっぷりで、とにかく濃厚。一般的な豆乳ほどサラリとしておらず、まったりとした口当たり。絶妙な喉越しは、まさにゼリー飲料のようでもある。味わいにヘンなくせもなく、濃厚な豆腐をそのまま食べているような感覚だ。
商品を製造する山梨県南アルプス市の株式会社ソイワールドの長澤社長に話を聞いた。
「既存の豆乳との大きな違いは、大豆がまるごと入っているので、おからが出ないこと。畑の肉ともいわれる大豆本来の栄養素と旨味がそのまま凝縮され、食物繊維やイソフラボンなども豊富です」
実は、農水省「豆乳類の日本農林規格」の中で「繊維質を除去して得られた乳状の飲料」とされているため、「大豆まるまるドリンク」は豆乳とは名乗れないそうだが、実際の味わいも、巷の豆乳とは一線を画している。消包剤や乳化剤などの添加物も一切使っておらず、原材料は大豆と水だけというシンプルさ! 大豆は山梨県産、水は自社で掘削したという井戸から取水した南アルプスの伏流水を使っている。
ちなみに、豆乳ににがりを加えて固めれば豆腐になるが、同社では豆腐も作っている。こちらは「大豆まるまる おっとうふ」。
どちらの商品も原材料へのこだわりに加えて、美味しさも徹底的に追及しているのが特徴。開発には10年ほども要したそうで、
「店頭で試食販売をすると、みなさんまずは味の濃さや美味しさに反応してくださいます」
とのこと。先日も都内のある店舗で豆腐の試食販売をしたところ、反響の大きさに関係者も驚くほどだったという。
商品の発売は約2年前から。都内の自然食品店などで販売されているほか、同社のオンラインショップでも購入できる。
「いずれは農家さんなどとコラボして、山梨産の食材を使った新商品も作っていきたいですね」
というから、今後の展開も楽しみだ。
日本を代表する食材であり、日常的に食べている豆腐だが、大豆の旨味がここまでダイレクトに感じられる商品はそう多くない。産業廃棄物として捨てられることも多いおからを出さないので、環境にやさしくエコでもある。
自然豊かな山梨県の恵みをたっぷり使った新しい形の豆腐と大豆ドリンク。ネーミングのように「おっ」と驚く人が多いはずですよ。
(古屋江美子)
ゼリー飲料のような容器に入っており、見た目は豆腐っぽいが、裏面の説明には「大豆ドリンク」とある。いわゆる豆乳とは別物なのだろうか? とりあえず1つ買ってみることに。
ひと口飲んでみると、まずはその旨味にビックリ! 大豆の甘味たっぷりで、とにかく濃厚。一般的な豆乳ほどサラリとしておらず、まったりとした口当たり。絶妙な喉越しは、まさにゼリー飲料のようでもある。味わいにヘンなくせもなく、濃厚な豆腐をそのまま食べているような感覚だ。
商品を製造する山梨県南アルプス市の株式会社ソイワールドの長澤社長に話を聞いた。
「既存の豆乳との大きな違いは、大豆がまるごと入っているので、おからが出ないこと。畑の肉ともいわれる大豆本来の栄養素と旨味がそのまま凝縮され、食物繊維やイソフラボンなども豊富です」
実は、農水省「豆乳類の日本農林規格」の中で「繊維質を除去して得られた乳状の飲料」とされているため、「大豆まるまるドリンク」は豆乳とは名乗れないそうだが、実際の味わいも、巷の豆乳とは一線を画している。消包剤や乳化剤などの添加物も一切使っておらず、原材料は大豆と水だけというシンプルさ! 大豆は山梨県産、水は自社で掘削したという井戸から取水した南アルプスの伏流水を使っている。
ちなみに、豆乳ににがりを加えて固めれば豆腐になるが、同社では豆腐も作っている。こちらは「大豆まるまる おっとうふ」。
ドリンク同様、芳醇な大豆の香りや旨味は感動モノ。さまざまなにがりを試した結果、三重県尾鷲沖の海洋深層水のにがりにたどりついたそうだ。
どちらの商品も原材料へのこだわりに加えて、美味しさも徹底的に追及しているのが特徴。開発には10年ほども要したそうで、
「店頭で試食販売をすると、みなさんまずは味の濃さや美味しさに反応してくださいます」
とのこと。先日も都内のある店舗で豆腐の試食販売をしたところ、反響の大きさに関係者も驚くほどだったという。
商品の発売は約2年前から。都内の自然食品店などで販売されているほか、同社のオンラインショップでも購入できる。
「いずれは農家さんなどとコラボして、山梨産の食材を使った新商品も作っていきたいですね」
というから、今後の展開も楽しみだ。
日本を代表する食材であり、日常的に食べている豆腐だが、大豆の旨味がここまでダイレクトに感じられる商品はそう多くない。産業廃棄物として捨てられることも多いおからを出さないので、環境にやさしくエコでもある。
自然豊かな山梨県の恵みをたっぷり使った新しい形の豆腐と大豆ドリンク。ネーミングのように「おっ」と驚く人が多いはずですよ。
(古屋江美子)
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