とくにドロッとしてるコンディショナーは、例えばフタを取って逆さにしてドバッと出ないようトントンするとか、最後の1~2回にいたっては絶妙な量の水で薄めてみるのが常。
でも正直、フタを開けてトントンしてる姿は、他人に見られたくない。本来はどうやって使い切るべきなんだろうか。LuxやDoveなどのブランドを展開している、ユニリーバ・ジャパン株式会社に話を伺った。
「特に粘度の高いコンディショナーのことになりますが、まず、ポンプを押しても出にくくなったときには、ボトルの底をたたいていただくことをお勧めしています。ボトル底をたたくことによって、ボトル内壁についていた液が底に溜まり、また出るようになります。それでも出なくなった時には、ポンプから吸い上げるために必要な量に足りていない状態ですので、フタを開けて出すことになります。フタを開けずにポンプ頭部を下にしてボトル底を持ち、ボトルを振ることでボトル底にあった内溶液がポンプヘッドの部分に来ます。その状態でフタを開けると、ボトル口に液が集まるため、中身が出やすくなると思います」
なんとっ! フタを開ける方法は、邪道じゃなかったんだ! これで堂々と、フタを開けてトントンできる!
じゃあ、それでも出なくなったら、水で薄めればいい?
「水で薄めて使い切る方法は、衛生上および品質安定性の点でお勧めいたしません。水で薄められた状態で保管すると、本来製品にある品質保持力が弱くなり、変質する可能性があります。そのためフタを開け、逆さにして出す場合には、水が入らないようにご注意頂き、出した後はまたきちんとフタを閉めていただくよう、お願い致します」
そっか、そこまではダメか……。
ちなみに、中身が残ってても、出なくなった時点で詰め替え用を注ぎ足してる人もいると思う。これはどうなんだろう。
「当社では、ポンプ容器を衛生的にお使いいただくよう、詰め替えのときはボトルの中とポンプ部を水道水で洗い、乾燥させた上で詰め替えていただくことをお勧めしております」
これについては「洗わずに注ぎ足す」ことを推奨してるメーカーもある。ただ、各社共通して言えるのは「衛生的な方法をとる」っていうこと。シャンプーやコンディショナーを使うとき全般に言えることだけど、容器の中に水や異物が入らないようにしましょうってのが基本だ。
メーカーも容器やポンプに工夫を重ねてるものの、どうしても残っちゃうコンディショナーの最後。
これからは堂々と、フタを開けて振ったり叩いたりしちゃってください。
(イチカワ)