先日放送された『アメトーーク』~スナック菓子芸人の回でも話題になった、「カレー味のカール」。

現在は発売休止中であることを惜しむ声は多く、同番組でも「人気ないわけないじゃないですか! カレー味ですよ!?」と芸人が語気を荒げていたが、いったいなぜなくなってしまったのだろうか。


思えば、中華まんにおいても、あんまん・肉まんに続き、「定番」だったはずのカレーまんが、近年はコンビニであまり見られなくなった。かわりに、「キーマカレーまん」など、やや変わり種カレーは出ているものの、普通のカレーまんはずいぶん少ない。

もしかして、カレー味の食品は定番人気になりすぎて、需要が減ってきているの? カレー味のカールが生まれた時期、変遷などについて、明治製菓・広報室に聞いた。

「カールが誕生した翌年、1969年(昭和44年)に『カレーがけ』というネーミングでカレー味が発売されました。当時はレトルトカレー(ボンカレーが昭和43年に発売)が登場したりと、カレーが国民食として浸透し始めた時代だと思われます」

「カレー味のカール」とか「カールカレー味」とかアバウトに呼ぶ人は多いが、発売当初は「カレーがけ」という商品名であり、平成の時代に入って、着々とその味・ネーミングを変えている。
「1992年(平成4年)には『ビーフカレー味』、1994年(平成6年)には『元祖カレー味』……、以降『南国カレー味』『煮込みカレー味』『マイルドチキンカレー味』『老舗の洋食カレー味』など、続々と発売しております。
すべて味付けは異なっており、時代の嗜好・流行などに合わせて発売しております」
スナック菓子の味も多様化し、「期間限定」商品なども次々に出るいま、「普通のカレー味」ではなく、やはりこだわりが求められるようになってきた……ということか。

コンビニの「カレーまん」が減ったように、カレー味はもはや一般的になりすぎたのか。
「“一般的になりすぎた”、というより、コンビニは新しい提案をされますので、その影響が大きいのではないでしょうか? カレーライスは子供たちの人気料理ランキングでも常に上位に入りますし、最近世間では『朝カレー』なる提案もされていて、カレー味の人気は衰えていないと考えております」

カールにおいては、時代に応じて、次々に新しいカレー味を提案してきたわけだが、それでも発売当初のカレー味を一時復刻した経緯とは?
「WEB・ハガキ投票で過去に発売されたカールで『食べたい味』の人気No.1に選ばれた1969年発売のカレーがけを今年2月に復刻しました。ダントツの人気であったこと、発売後の反響も大きかったゆえに、驚きとともに、ロングセラーブランドの強さを実感いたしました。お客様から支持されたことと感謝しております」
もしかして、再びカレー味をラインナップに……という可能性もあるってこと?
「お客様が求めておられることからも、前向きに考えてまいります。多くのカールファンの要望にこたえるべく、この夏、再発売できるよう準備していますのでご期待ください!!」

様々な冒険・挑戦を経て、原点に戻ってくるカレー味のカール。
夏が楽しみです。
(田幸和歌子)