適切な言葉が見つからないので(写真1)を参照していただきたい。画像が粗くて申し訳ないのだが「2001」という数字をかたどったサングラスが見えるだろうか。友人が当時、雑貨屋で入手した間抜けなアイテム。「西暦メガネ」や「西暦サングラス」と呼ぶのが適切だろうか。
デザインやカラーはそれぞれ違えど、同じアイデアに基づいて作られたものが様々な雑貨店等で販売されており、見かけた方も多いと思われる。2001年が終わると、当然のごとく2002、2003……と年が新たになるたびに生産されていた。
と、2009年までは問題なく作られていたこの西暦メガネだが、来年、2010年からはどうなるのだろうか……。実際に検証していこう。まず2009の「00」部分がこのまま「01」に繰り上がってしまうと、メガネの構造的に無理が生じる(写真2)。目にかかる部分が円になっていなくては視野が邪魔されてしまう! 待てよ、それは2020年代も同様か。いや30年代も……。
次に私が西暦メガネをかけることができるのは、2060年代(写真3)、あるいは円でないのが心苦しいが、2040年代の4の隙間から外をのぞくかだ。どちらにせよ私はもうかなり老いている! その時、このように陽気なメガネをかける気力はないだろう。
いやいや、それではあまりに悲しすぎる。こうなってくると少しでも早く次なる西暦メガネをかけてみたくなる。かなり強引な気もするが「2020年代メガネ」「2030年代メガネ」は、左側の「0」の輪郭に右側の数字をぴったりくっつけることで、なんとかなりそうな気がしてきた(写真4)。
このようにかなり難しい局面に立たされる西暦メガネ。これまで生産してきたメーカー各社は一体どうするつもりなのだろうか。手を尽くして調べたが、この手のアイテムを製造しているメーカーを突き止めることができなかった。捜索を続け、新しい情報が入り次第お伝えしたいと思う。
また、「年号メガネ集」というサイトには、2003年以前の西暦メガネ画像が集められているが、「1990年代メガネ」の存在も確認できて驚愕! ぜひご覧ください。
ああ、考えてみれば、2000~2009、いわゆる「ゼロ年代」はこの西暦メガネにとってまたとなく幸福な10年間だったと言える。いつか時が経ち、私たちは「あーゼロ年代ね。西暦メガネが最も幸福だった時代だよね……」と回想することになるのかもしれない。
(スズキナオ)
※写真3~5が表示されていない場合は「Excite bit コネタ」のページ(https://www.excite.co.jp/News/bit/E1254994645448.html)でご確認ください