ところで、お客さんの前世にコンタクトして、その前世から発せられるメッセージを教えてくれるカフェが東京の四谷にあるらしい。その名も11月11日にオープンした「前世カフェ」。
このカフェを営んでいるのは、一卵性の双生児である天乃みりさんとゆりさん。このお2人、自らを“双子魔女”と名乗り、お客さんへ「セラピー」や「ヒーリング」を提供してくれているのだ。
でも、こういうのは体験してみないとわからない。ということで12月の某日、前世カフェに遊びに行ってきました。
それにしても、このような能力を身につけるには、今までにどういう道筋があったのか? その辺りを、お二人に伺ってみました。
「実は、これって“不思議な力”でも何でもないんです。誰でも“直感力”ってありますよね。そういったものを、訓練して鍛えていったんです」
たとえば、道を歩いていると「こっちの道は行かない方がいいな」と、ふと思う時はないだろうか? そんな直感が何処からきたものなのか、わかるように訓練。なので、「人が持っていない“能力”があるとは、自分たちでは思っていないです」とのこと。
だが、2人とも生まれつき“直感力”は人一倍あったようだ。他にも、小さい頃に2人で全く同じ夢を見たり……。
だが、このような世界へ入ってきた道程は姉妹で全く異なる。
姉のみりさんは、大学卒業後にセラピールームの受付に。そこで、催眠療法の先生から「向いている」と言われ、またみりさん自身も興味のあった世界だったので、弟子入りのような形に。だが、催眠療法等のセラピーを学ぶということは非常に苦しいらしい。「インナーチャイルド」(内なる子供を癒すセラピー。幼い頃のトラウマを癒すこと。隠している部分なので、触れられることに心が抵抗する)という作業になってしまうため、苦しくて辞めていく人も続出。それでも何とか耐え続け、能力を洗練させていった。
妹のゆりさんは、大学卒業後に中学・高校の非常勤講師を務めていた。その時期は、子供たちからの相談を受けることも多かったのだが、実は友達や恋人関係のことよりも“家族の悩み”を持っているケースが一番根深い悩みだと気づく。
そこで、実際に私も前世にアクセスしていただきました。担当していただいたのは、妹のゆりさん。
メッセージを受ける際は、こちらは何も気張ることはない。気軽にお茶を飲んだりしていたら、天乃さんの方で前世からのメッセージを受け取り、伝えてくれる
何と私にメッセージを発していた前世は、ヨーロッパの貴族だというのだ。ゆりさんがアクセスしている私の前世は、首までヒラヒラがあって肩幅が広く、提灯袖の服を着ている。髪は金髪に近い茶髪。そして剣術が上手く、いつも練習していた。
「何で、それ(剣術)を見せてくれたのか、聞いてみます」と、ドンドン展開は興味深い方向へ。どうも、前世の私は教養に関することを広く習っていて、その一環として剣術も習っていたとのこと。
その後に、前世の私は結婚。だが、その結婚相手(前世の私の妻)には、仲の良い男友達も恋心を抱いていたらしい。友は口にはしなかったが、私の前世はそれに気づいていた。その後も、その友達とは付き合っていたが、その部分には引っかかり続けた。
前世の私が、現在の私に伝えたいことは、「自分を責めてきたが、あの時代や環境では、それは仕方のないことだった」。当時は、必ずしも本人の思惑通りに結婚ができない時代。そんな前世が、現在の私に「何かあった時に、“自分が悪かった”と思わないでほしい」と伝えたがっているようなのだ。前世の私はとても幸せな人生だったのに、罪悪感のせいで心から幸せを感じることはなかった。そんな彼(前世の私)が現在の私に、「実はいつもすごく幸せだから、それに気づいて」というメッセージを送っていた。
こんなメッセージだったら、これからの人生に活かすべき。素直に、そう思うではないか。
そして、「前世カフェ」の最も大事な部分はココなのだ。「自分の前世は何か?」ではなく、「前世が伝えたがっているメッセージは何か?」。これを今後の人生の糧にしていくことが、自分のためになる。
ちなみに、料金はハーブティにプラスして5~10分の前世リーディングで2,000円。1時間の“個人セッション”は15,000円。
お二人は元々、セラピー(前世療法、催眠療法)の活動をしていた。だが“セラピー”とか“カウンセリング”なんて言葉を使うと「私、病んでないから必要ないし!」ということにもなりかねない。
こういったものを、病気の人じゃなくても気軽に生活に取り入れてもらいたい。気軽に面白半分のノリで来てもらうために、「前世カフェ」という形態のオープンに至った。“魔女”と名乗っているのも、その一環である。
もし興味を持ったなら、軽い気持ちで訪れてみてほしい。ハッとするメッセージを受け取れるから。
(寺西ジャジューカ)