「やめられない、とまらない」のフレーズでおなじみの「かっぱえびせん」。昭和39年の誕生以来愛され続ける、往年の大ヒット商品だ。
このかっぱえびせん、実際に食べてみるとそのキャッチフレーズの通り、やめられないし、とまらない。気がついたら完食という経験は、ないだろうか?……まあ筆者はよくあるのであるが、この食べ出したら“とまらない”件について、カルビーの広報担当者からおもしろい話を聞いた。“とまらない”のには、ある理由があったのである。

かっぱえびせんの長さは5センチほど。この長さだと、ひと口で食べるにはちょっと長い。ちょうど2、3口で食べ切れるサイズだ。
この長さがキモなのである。ひと口では食べられないので2、3度「サク、サク」と噛み砕くときの軽快な食感と動作が、「やめられない、とまらない」につながっているのだという。
「単調な動作は繰り返してしまいますからね」という担当者の話どおり、「サク、サク、スッ(手を伸ばす音)。サク、サク、スッ」という単調な動作に生まれるリズムは何とも心地よく、ついつい繰り返してしまう。こうしていつも「サク、サク、スッ」の無限ループから抜け出せなくなってしまうのである。
そう、かっぱえびせんが“とまらない”理由は、(おいしさはもちろんであるが)発売当時から変わらない、その計算し尽くされた長さにあったのだ!

また、かっぱえびせんに刻まれた数本の溝も、単なるデザインではない。
「刻みを10本前後入れることで、生地を膨らみやすくしています。またそれだけでなく、上からふりかける味材(調味料)がしみ込みやすくもなるんですよ」。形のひとつひとつにちゃんと意味があるのである。

ちなみに余談であるが、「やめとまブラザーズ」をご存じだろうか? かっぱえびせんのブランドサイトやCMなどでも活躍しているキュートな2人組なのだが、その素性についてはあまり知られていないように思う。そこで、「やめとまブラザーズ」の気になるプロフィールについても聞いてみた。

★やめとまブラザーズ プロフィール★
名前 :【兄】えびくん 【弟】えびせんくん
出身地 :広島県
仕事 :デビューを夢見て全国のストリートでライブ活動
得意な楽器 :ギター
特技 :息のあったハーモニー
好きなもの :お好み焼き(広島風)
性格 :【兄】社交的で明るい 【弟】優しいしっかりもの

「彼らは、2008年4月のかっぱえびせんブランドサイトリニューアルと時を同じくして誕生しました。
全国を旅しながら、かっぱえびせんのこだわりをみんなに伝える伝道師として活躍してくれています」とのこと。なんとも素朴でかわいらしい二人の魅力に、かっぱえびせん同様ハマってしまいそうだ。
(堀口麻琴/プロップ・アイ)