子供の頃、口元にご飯粒をつけて歩いてると「お弁当つけて、どこ行くのー?」。そんな可愛過ぎる注意を、よく受けたものだ。


じゃあ、こんなストラップを付けてたとしたらどうする。まさに、注意の集中砲火。株式会社StrapyaNext(ストラップヤネクスト)から発売されているのは、『椎茸ストラップ』である。

画像を見てほしい。思わず「精巧にできた、食品サンプルだよねー」なんて、タカをくくってしまいそうな。
ちがう。
サンプルじゃない。これは椎茸なのだ。携帯電話にぶら下がる、ガチ椎茸。

スゴいですね。なんて大胆な。このストラップ発売の経緯について、同社に伺ってみた。

「元々は5年前にある農家が作っていた商品で、当社でも取り扱いをしておりました。ですが、その方が製造をやめたことで、当社でも取り扱いが中止になったんです。しかし、当時のヒット商品でもあり、秋にピッタリのストラップということで今季の再発売となりました」

再発売といっても、単に当時と同じ商品の扱いを再開しただけじゃない。5年前の椎茸は、表面が柔らか過ぎたり、さらにはカビちゃったり……。問題点はいくつかあった。
今回の椎茸は、その辺りを克服している。


製造方法は、まず仕入れた椎茸の中でも形の良いものだけを選別する。そして、これらを秘密の液体に入れて、腐ったり柔らかくなったりしないように加工。特に、茎の部分が弱くなりがちなので、重点的に補強するという。
そこからは、天日干しして陰干しての工程に費やすこと、3日間! ここでシッカリ湿気をとらないと、カビが生えてきてしまうのだ。
最終的にストラップパーツを付けて、『椎茸ストラップ』の完成。

だが、不安だ。
言っても椎茸。しかも、実際に手に取ってみたら椎茸の香ばしいニオイが漂ってくるほどの椎茸っぷりなのだ。
こんなにも椎茸なのに、本当に腐らないのか?
「実験として、椎茸ストラップを水にぬらして3日間放置してみましたが、それでも弱らなかったんです。また、割ったり傷つけたり、相当な仕打ちをしなければカビが生えてくることもありません」(担当者)

この『椎茸ストラップ』は8月30日から予約を受け付けており、今までに170個を売り上げているという。(9月7日現在)
また、イベント会場などでも展示しているのだが、そこでは
「『よくできたサンプルだな』と思って手に取ってみると『アレ、本物!?』と、ビックリされる方が多いですね」(担当者)

価格は475円(税抜き)。ウェブショップの「携帯グッズ専門店のストラップヤ! 本店」にて購入することができる。


最後に、同社の意気込みがスゴいから、紹介させていただきたい。
「椎茸といえば『ダシ』『煮物』『鍋物』など、一般常識的に言えばそのイメージは全て“食”へと繋がるものですが、当社では椎茸の持つイメージの殻を打ち破り、『洗練されたファッション性』へと進化させます」
街中で、電車内で。携帯電話を取り出して、椎茸の風合いや香りを満喫。そして、道行く人にガチの椎茸を見せ付ける。
たしかに、ファッションの新境地である。
(寺西ジャジューカ)