ビートたけしは、トイレ掃除を必ず自分で行うという。誰にもさせない。
自宅だろうが、外の店だろうが、気になったら思わず自分で掃除してしまう。
サスガ! 私も、これから実践してみようかな。

そんな掃除の必需品といえば、言うまでもなく洗剤。そして、一風変わった万能洗剤が開発されたそうで、これがチョット面白い。
例えば、窓のガラス拭きをする時。シュッと一吹きすると、窓にかかった洗剤が液ダレしないのだ。容器の中に入っている時は確かにジェル状だったのに、発射される時は液体になり、汚れ個所に着地するとジェル状に変身! これを拭き取る時には、またしても液体に……。摩訶不思議な洗剤である。

これは「ハイライズ株式会社」が販売する『マイティーマイク』なる万能クリーナー。
窓ガラスや天井の掃除をしようとしても、液ダレしてどうしても自分にかかってしまう。「この鬱陶しさを、解消したい!」と、開発された商品らしい。

それにしても、どうしてこぼれない? “液体→固体→液体”という、不可解な変わり身の早さ。
その詳細について伺ってみた。
「これは“チキソトロピー”という、状態が変わる現象を利用したものです。元々は、ジェル状化粧品や日焼け止めクリームで、現在では納豆に同梱されているジェル状のお醤油(混ぜると液体になる)にも採用されている原理です」(担当者)

要するに、圧力の変化によって凝固体から液体へと変化。ノズルからの圧力が、対象物に当たる圧力が、拭き取る時の衝撃が、それぞれ状態の変化を促す。

……と、どうしても目に付くのは「液ダレしない」というキャッチーな要素。だが、同社が本当にアピールしたい点は、この洗剤が持つ“万能”という長所について。
この洗剤は、天井・窓・トイレ・キッチン・浴室……だけでなく、ヤニ汚れなどにも有効なのだ。
「例えば、壁に絵を飾っていたとして、それを外すと額の形で黒い汚れが壁に付着していますよね。今までの洗剤だと、壁に吹きかけても汚れを拭き取れなかったんです。しかし、この洗剤は汚れの中まで届いて拭き取れます」(担当者)

この『マイティーマイク』は、昨年の3月より発売されている商品。同社のウェブショップで購入することができる。価格は1,480円(税込み)。


実は開発当初、現在とは異なる形を目指していたらしい。ボトルの中では液体、噴霧時には固体……、といった洗剤を。
「その方が神秘的だと思ったんですが、それだとボトルを逆さまにすると洗剤が出てこなかったんです。他にも、量産や使いやすさなど色々な試行錯誤の結果、現在の形になりました」(担当者)

目指す頂はどこまでも高い。しかし、今でも十分に神秘的ではないか。
(寺西ジャジューカ)
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