「1個5000円」というラグジュアリーなヨーグルトをご存じだろうか? その名も“クレマドール”。「黄金のクリーム」というフランス語の造語から名付けられたというヨーグルトだ。
こだわりの製法でひとつひとつ丁寧につくられるため、生産体制を強化したという現在でも、1日に作れるのは30~50個が限度の超レアもの。今年4月の発売以来、連日売り切れ状態だという。著名人などのファンも多く、ひそかなブームとなっている。
しかし1個5000円の高価なヨーグルトがなぜこんなにも売れるのか……? そもそも“クレマドール”とは一体どんなヨーグルトなのだろうか?

このヨーグルトの仕掛人は、スイーツディレクターのASAMIさん。身体にいい料理を専門に研究する料理研究家でもあるASAMIさんの「おいしくて身体を健康にする、理想的なスイーツを作りたい」という思いを形にしたのが、“クレマドール”なのだ。
自らが丸3年かけて全国各地の生産者を訪ね歩き、生乳を厳選。
その風味を最大限に引き出すため、これまた厳選されたはちみつ、砂糖だけで作られている。その味は、濃厚でありながら、爽やかでやわらかい風味と繊細でキメの細かいおどろくほどなめらかなクリーム状の舌触りが、まさに絶品! ヨーグルトの常識を覆すほどの、濃さと贅沢なうまみが味わえる。もちろん着色料・香料・保存料などの添加物を一切使用していないので、子どもから大人までみんなが安心して食べられる。

「丸3年」と聞いただけでもなんとなくその苦労はうかがえるが、実際に開発の際に大変だったことをASAMIさんに聞いてみた。
「まず、生乳・牧場探しに一苦労しました。日本全国、至福のスイーツになりえる生乳をもとめて、たくさんの牧場を訪問。
“ヨーグルトで至福のスイーツを作りたい”と言ってもピンとこない牧場の方も多く、“本当にヨーグルトが至福のスイーツになりえるのか……?”という疑問の声がすごく多かったんです。いろいろな牧場を訪問し、生産者を説得し続けました。そんな中、牛にあたえる草にまでこだわっている興部のファームを見つけて、理想の生乳に出会いました。生乳が決まったら、次はそれに合うはちみつ探しです。こちらも日本全国を探し回り、何度も試行錯誤を繰り返して、やっと“これだ!”というはちみつを見つけました。“クレマドール”という名前をつける際にも、400ほどの候補を考え、その中から一番この味わいに合うものを選んだんです」

味や品質はもちろんだが、パッケージもすばらしい。
「濃厚でラグジュアリーな味わいを演出する、パッケージを考えました」という話の通り、まるでジュエリーや高級キャンドルのようなおしゃれなパッケージは、贈り物にもぴったりだし、ずっととっておきたくなる。もう、本当に美しいのだ。
ちなみにおすすめの食べ方についても聞いてみたが、そのまま食べるほか、クラッカーやパンにつけたり、バルサミコ酢をかけたり、ドライフルーツ(なかでもレーズンやイチジク)との相性も抜群なのだそう。想像しただけでもよだれが……。

これだけの手間ひまをかけた味なら、この値段にも納得。ゲットした際には、一口一口しっかり味わって、幸せ気分を満喫しながら食べることをおすすめしたい。

(堀口麻琴/プロップ・アイ)