ここ数年、わが国の食糧自給率が低すぎる問題から、救世主のようにアツイ注目を集めている「米粉」。お米の消費量自体は減っているそうだが、輸入小麦粉の代わりに米粉をパンやケーキ、麺類など私達が日常的に食べているありとあらゆる料理やおやつに使うことで、大幅な自給率UPが期待できるという。


そんなわけで、米粉のパンを扱うベーカリーも増えてきたけれど、お米→米粉→パン→おむすび、という華麗なる変遷がまるで先祖返り? のようでおもしろいと思ったのが、和風の食材を具にしたおむすび型のパンセットである。

神戸発で現在、埼玉にも店舗を持つ『米粉パンの店 koigakubo』の人気商品で、100%国産のお米を使ったしっとり&もちもちした生地に「黒豆&こしあん/高菜/大葉&じゃこ」という3種類の具が入っており、なんとも食欲をそそられる。

スタッフの方にお話を伺ってみたところ、「中でも『高菜』はご好評をいただいています。味噌汁に生地を浸しながら食べてもおいしいと思いますよ」とのこと。ちなみに、この『おむすびパン』のほかに、同店では食パンやクロワッサンも大人気だそう。小麦粉製のパンとは違い、水分をたっぷり含むもっちりとした食感+お米ならではのほのかな甘味が特徴なのだとか。
まさに日本人の口に合う、「限りなく米に近いパン」といえるかもしれない。

余談になるが、最近スーパーで買い物後にふと、カゴの中の「国産率」を調べてみた。すると、タイ産のエビ、チリ産のサーモン、アメリカ産ブロッコリー……となんと、その日買ったもののうち約6割が輸入品で約4割が国産品だった。一見、国産に思えるお菓子や加工品なども原材料は輸入品だったりするので、そう考えると国産率はもっと低くなりそう……。

米粉の可能性については、農林水産省が発行する『aff(あふ)』という広報誌の2月号で特集されているほか(ウェブで全ページ読めます!)、米粉に関わる企業が協賛する『米粉倶楽部』なるサイトでもわかりやすく紹介されているのでぜひ。

と、そんなわけでお花見にもぴったりなおむすびパン。
米の底力を実感しつつ、あなたも日本の食糧事情について思いを馳せてみてはいかがでしょう?
(まめこ)