以前、コネタで『ゲゲゲの鬼太郎』のイラスト入りナンバープレートについてリポートしたことがある。あれは、原動機付き自転車(排気量50CC以下)限定の試みで、確か東京都調布市のニュースだった。


そして、またしても調布市。今度は、住民票に“目玉おやじ”のイラストが掲載されているというのだ。
画像を見ていただきたい。これは公的な書類である。それにしては、なんとチャーミングな!

そこで、調布市役所に直接問い合わせてみました。なぜ、このような住民票を?
「昨年、『ゲゲゲの女房』がブームになりましたが、その後も“余韻をまちづくりに活かしていこう”という考えを、調布市では持っております」
そこで同市の名誉市民である水木先生の『ゲゲゲの鬼太郎』、中でも“目玉おやじ”のご登場となったわけだ。


では数ある登場キャラの中でも、なぜ“目玉おやじ”なのか?
「調布市では、今まで住民票のデザインを10年くらい変えておりませんでした。都内でも書類が偽造されたり、なりすましで住基カードを取られてしまうなんてトラブルが起こっております」(担当者)
だからこそ「不正に目を光らせる」という期待を込めて、住民票のデザインに目玉おやじが登用されたのだ。

しかし、ただ目玉おやじが描かれているだけではない。改ざん防止機能として、今回のデザイン変更と同時に以下の機能が追加されている。
まず、「示温(しおん)加工」。これは温度により色が変わる特殊インク使用した機能。
肌のぬくもり程度の温度によって、ピンクから白に変色していく。住民票の右上と左下に刷られている目玉おやじ周辺にこの特殊インクは使用されており、この機能によって偽造をしにくくしている。
そして、「マイクロ文字」機能。目玉おやじの右下には「CHOFU CITY」という文字が印字されているのだが、コピーするとこの文字がつぶれて写る。当然、この機能によっても偽造がしにくくなる。

そんな新住民票はすでに3月1日より使用されており、実際に窓口へ訪れた方々からの反響は上々。

「実際に、皆様に喜んでいただいています」(担当者)

実は、今回の試みは住民票だけではない。他にも、印鑑証明書や戸籍謄抄本、外国人登録原案記載事項証明書など計10種の証明書類に、目玉おやじは登場しているそう。

「次のデザインに変更するまで、恐らく数年はこの証明書で続けていくと思います」(担当者)
不正を許さない、頼りがいのある目玉おやじに期待!
(寺西ジャジューカ)