皆さんは、仕事や勉強の気分転換に、どういったものを口にしているだろうか。愛煙家ならタバコ、カフェイン好きならコーヒー、甘いもの好きならアメ。
その中でも忘れちゃならないのが、ガムである。

噛む行為には、頭を働かせたり、ストレス発散など、いろいろな効果があると聞く。気分転換にはまさに最適。といって、仕事中にスルメを噛むわけにもいかない。気分転換の“噛み”にはガムが主流だろう。

思わず顔がほころぶ甘~いものから、眠気が吹き飛ぶ激辛ものまで、ガムにも様々な種類が出回っているが、ちょっと待って。
アレ? コンビニやスーパーで売られているガムって、最近は粒状のものがほとんどじゃない?

筆者が子供の頃は、粒状のガムなど無かったと思う。ほとんどが、平べったい板状だった。銀色の包み紙を開けて、中から出てくる長方形。これを、ハジから噛み噛みしたり、丸めてポイッと口に入れて楽しんだものだっけ。

おかし専門店に行ってみると、子供の頃良く食べたロッテ「ジューシー&フレッシュガム」の復刻版が売られていた。なつかしい黄色いパッケージにひかれて購入してみたが、開けてビックリ、これも昔とは違い粒状だったのだ。


個人的には、粒ガムはひと粒が小さいため、2~3粒いっしょに噛むことが多い。それゆえ、板ガムの方が食べやすく感じている。なぜ、“粒ガム”が主流になったのか。“板ガム”に問題でもあったのか。「お口の恋人」ロッテに問い合わせてみた。すると……。


「粒ガムが増えている理由は、お客様のニーズによります」というご回答。え? そうなの? でもボク、板ガムの方が好きなんですが……。
「板ガムファンのお客様もたくさんいらっしゃいます。ただ、世のヘルシーブームが粒ガムを定着させたんです」

ロッテご担当者の話によれば、虫歯予防に効果のあるキシリトールガムの普及が、粒ガム主流化のキッカケだったという。たしかに、キシリトールガムといえば粒状だ。これはコーティングや虫歯予防の研究結果などから粒状にしたという事情があるのだが、その斬新さとヘルシーなイメージから、キシリトール以外の粒ガムも消費者の間で爆発的に定着していったようだ。


ロッテの粒ガムはすべてシュガーレスということなので、なるほど、健康に気を遣う時代のニーズにマッチしている。この話を聞いて以来、メタボ気味の筆者も粒ガム派になりつつある。
(木村吉貴/studio woofoo)