エルトゥールル号事件とは、外務省ホームページによると、明治天皇の親書の答礼として1890年に、オスマン・パシャ提督率いる総勢650名の使節団が軍艦エルトゥールル号に乗り1890年に日本へやってきた。
トルコ航空による邦人救出劇とは、その約100年後、1985年に勃発したイラン・イラク戦争の際、イラクがイラン領空の全航空機を攻撃対象とする発表をしたために、テヘランにいた在留邦人250名が帰国できず孤立する恐れとなった。海外に自衛隊機を派遣できなかった日本の代わりに、トルコ政府はトルコ航空機をイランに派遣。結果、イラクの攻撃設定期限直前で在留邦人はイランから脱出できた、というもの。
日本では、特にエルトゥールル号事件はトルコが親日国である理由の一つであり、トルコ国内では広く知られているといった認識がある。しかし実際はどうなのか? 議論するより直接聞いてみよう! というわけで、現地でトルコ人100人に聞きました。この二つの事件、知っていますか?
アンケートをおこなったのはイスタンブール市内。多くのトルコ人が集まる市場を中心に、ボードにトルコ語で二つの事件を書き、「Evet(はい)」「Hayir(いいえ)」の欄にシールを貼ってもらった。
人懐っこい国民性を反映して、一人に聞くと、次々とトルコ人たちが集まる。アンケート中、トルコ人からは「グッド、クエスチョン!」といった声を多数かけてもらい反応は良好。
それぞれのコメントを紹介すると、エルトゥールル号事件については、「もちろん知っている」「学校で習った。教科書に載っている」「知らないヤツはどうかしている」という人もいる一方で、「学校で習ったが今は習わない」「歴史に興味ある人は知っているだろうが多くではないと思う」という意見も。また「学校では習わなかったが、それ以外で知った」「知らない人はトルコ人じゃない。トルコ人の顔をしたアメリカ人だな」というコメントもあった。
トルコ航空救出劇について、知っていると答えた人は「新聞で読んだ」という意見が多数。「それらしいことを聞いたことはあるが、詳細は知らない」という人も結構いた。若い世代に関しては、「歴史で知るオスマン帝国時代と違い、イラン・イラク戦争は生まれていないので知らない」というコメントもあった。また、エルトゥールル号事件は知らずとも、トルコ航空救出劇は知っているという人が結構いたことも興味深かった。
調査の結果、エルトゥールル号事件については約7割、トルコ航空救出劇は半数以上の人が「知っている」と答えたので、認知度は高いと言って良いのではないだろうか。
(加藤亨延)